ルイヴィトン~トランク職人発祥ファッションブランドは自社製ムーブメントを携える腕時計マニュファクチュール

ファッションブランドとして有名な ルイヴィトン のホームページを見てみれば 今時如何にも高級感を出してブランドイメージを大事にと業者に発注されたと思われる 全面フラッシュで見せる気がないようなサイト構成の LOUISVUITTON.COM - ルイ・ヴィトン 公式サイト には些か閉口させられるのですがあるにはありますね。 (2019年1月16日現在、公式サイトのアドレスは変更されページにフラッシュは使われていません。) ファッションセンスは好いのかも知れませんが少々ITセンスには欠けるのかも知れません。 グローバルサイトに日本パートが割り当てられているようですので 日本法人に責任はありませんが日本は独自に制作された方がいいのじゃないかと思わされます。

Googleには一般人に見せる情報とは別の情報を渡しているのか 検索結果のスニペットには ルイ・ヴィトンは、1854年に世界初の旅行鞄専門店として創業以来、歴史に名を刻む冒険家やエレガントな旅人たちに愛されてきました。妥協なきクラフツマンシップと創造性への情熱により生まれた幅広い製品ラインナップ、伝統的なサービスから最新情報 ... と自社に拠る自社の説明がされているようです。

ホームページの品質には多少物足りなさを感じますが ルイヴィトンの作り出す商品の品質には多くの人が賛辞を送るもので、 そのブランドイメージは実に高いものでしょう。

その設立者のルイヴィトンさんはフランスのトランク職人であったそうで、 公式サイトのスニペット通り1854年に世界初となる旅行用鞄の専門店をパリに創業したそうです。 1867年の万国博覧会で銅メダルを獲得したことで世界的な評判を得たそうですが、 この時日本も万博に江戸幕府、薩摩藩、佐賀藩が思い思いに出展していますから 日本との繋がりはその当時から始まったのでしょうか? 創業期から模倣品に悩まされていたルイヴィトンは1896年には2代目ジョルジュヴィトンさんが 日本の家紋をヒントにコピー品を防ぐためのLとVを組み合わせた モノグラムライン を考案しました。

そのルイヴィトンは現在、 1987年にコニャックのヘネシーで有名なモエ・ヘネシーと合併して誕生した LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンS.A.(Moët Hennessy-Louis Vuitton S.A.)という フランスに本拠を構える複合企業体の中心ブランドとなっています。 (S.A.についてはかたむき通信2012年4月6日の記事 スイス製高級腕時計ボベ(ボヴェ:BOVET)その変遷とブランドを守る秘密 にも記しました、即ちsoci`et`e anonyme、フランスに於ける株式会社を表します。)

LVMHはフランスは勿論、イタリア、スペインなど、 ヨーロッパを中心に60近くの高級ブランドを所有、運営しています。 勿論、ワインやファッションブランドも有し、 数有るカテゴリーにも今回は腕時計ブランドを見てみましょう。 以下になります。

  • TAG HEUER (タグ・ホイヤー)
  • Chaumet (ショーメ)
  • ZENITH (ゼニス)
  • DIOR Watches (ディオール・ウォッチ)
  • HUBLOT(ウブロ)
  • BVLGARI(ブルガリ)
  • Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン)

錚々たるブランド名が並びます。 中にはかたむき通信2012年3月21日の記事 高級腕時計ゼニスのムーブメント~エルプリメロの危機と復活 で取り上げた ゼニス も含まれています。 これに加えグッチグループの株式の10%程度を保有しているため グッチ傘下のBOUCHERON(ブシュロン)にも影響力を持つようです。 そしてルイヴィトンブランドで腕時計も世に送り出しているのでした。

ルイヴィトンが本格的に腕時計に参入したのは実はつい最近、 2002年のことでした。 それ以来主力商品として タンブール を展開してきましたが、 ファッションブランドのイメージが強いため 腕時計への参入はブランドの貸与的なKVMHとしてそれほど注力するものではないだろう、 と言う向きもありました。 しかしそれを覆す展開をルイヴィトンは示したのです。

それが自社製ムーブメントの開発製造でした。 これはルイヴィトンがゼニス同様、腕時計をその心臓部から一貫生産できる マニュファクチュールとなることを意味します。 そして2009年、自社工房でありR&D部門とも言える アトリエ オルロジェ ルイ・ヴィトン で自社製ムーブメントの開発に成功したのでした。

去年、2011年ルイ・ヴィトンは自社製ムーブメントを搭載した タンブール ミニッツリピーター を発表しました。 その詳細を知らせてくれるのが GQ Japan Watch Newsの2011年9月1日の記事 ルイ・ヴィトンの頂上複雑モデルは、オーダーメイド可(2019年1月16日現在記事削除確認) です。 ミニッツリピーターのムーブメントはキャリバー LV178 、価格は2,800万円とされています。

そして今年2012年3月8日から15日に掛けてスイス北西部第3の都市バーゼルで開催された バーゼルワールド2012に於けるルイヴィトン腕時計の動向を伝えてくれるのが コレクション@小町の共に2012年3月12日の以下の両記事になります。 (2019年1月16日現在記事削除確認)

どうやら今年のルイヴィトンのテーマは であるようですね。

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