大震災の影響かはたまた音楽業界との…ザックコーポレーション再生手続き廃止、破産へ移行

これも大震災の被害と言うべきなのでしょうか、 それとも音楽業界に軸足を置いていることが災いしたのか、 今年2012年2月29日に申し立てた東京地方裁判所への民事再生手続きが3月5日に受理されて 経営再建に動いていたアーティスト招聘、イベント企画を主業務とする 株式会社ザックコーポレーション (2019年5月27日現在webサイト閉鎖確認)が目論見通りことが運ばず再生手続を廃止し、 破産手続に移行しました。

東京商工リサーチの2012年6月25日の 倒産速報:(株)ザックコーポレーション に伝えられる処です。 7月初旬頃に破産開始決定が下る見込みで、 負債総額は9億5,500万円となっています。

ザックコーポレーションは1987年に創業され、 海外の有名アーティスト招聘に実績があるイベント企業です。 扱うアーティストは音楽及び演劇分野全般など多岐に渡り、 具体的な名前は国外から国内まで以下の様に挙げられます。

  • マドンナ
  • スティング
  • ボン・ジョヴィ
  • アース・ウィンド・アンド・ファイア
  • アリシア・キース
  • 熊川哲也
  • 東儀秀樹
  • グランディーババレエ団

2007年度年売上は10億円に迫ったものの 近年海外アーティスト公演の売上が伸び悩むなどの状況から資金繰りは悪化している処に、 東日本大震災の影響で予定していた公演が中止となったことが大きな影響を与えたようです。 これを逆手に去年は東日本大震災被災者チャリティイベントを企画しもしましたが、 招聘した海外アーティスト関連で大手レコード会社と興行上のトラブルを産んでしまいました。 正に弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂、の最悪の状況と言えるでしょう。

資金繰りが悪化から支払いにも支障を来たし、資金調達の目処も絶たず 今年2月29日の東京地裁への民事再生法の適用申請となっていたのでした。 しかしそれから4月、矢尽き刀折れて遂に破産手続きへの移行となった次第です。

此処に破産当該社が大手レコード会社とトラブルを起こしている状況が垣間見えます。 詳細は分かりませんが、音楽業界は頃日、 違法ダウンロード問題で大きな話題となっている処で、 かたむき通信にも以下記事を配信、 音楽業界の姿勢に疑義を発していました。

音楽業界内部でのトラブルが原因で倒産の憂き目を見た訳ではありませんが、 違法ダウンロードと言う見当違いな方向に売上低迷の責を押し付ける業界に於いては 貧すれば窮すが如き仲間内でのいざこざの可能性の無きにしもあらず。

今回の株式会社ザックコーポレーションの破産の一事を見ても 音楽業界は胸に手を当て真摯に考えるべき姿勢が必須でしょう。 さもなければ孰れ波紋は業界内の他社に及ぶこととなるは必定です。

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