トヨタ車体から超小型車第1号コムス(COMS)発売、実質負担額59万8,000円から

約半世紀振りに日本の自動車の車両区分に新しく 超小型車 が導入されることになりそうだとかたむき通信にも度々伝えた処です。 2012年6月9日の記事では トヨタ車体から今夏発売予定のコムス(COMS)が超小型車認定第1号の模様 とトヨタ車体の コムス(COMS) が先陣を切るのが目されるとしました。

そのコムスが遂に本日2012年7月2日、発売される運びとなりました。 トヨタ車体から本日付PDFファイルのプレスリリース トヨタ車体、超小型電気自動車『コムス』を発売 が配信されています。

コムスは1人乗りの超小型電気自動車であり、 運転には普通免許が必要とされます。 トヨタ車体の年間販売目標は3,000台に設定されています。

気になる価格、消費税込みのメーカー希望小売価格は以下表の如くされています。

P・COMB・COM
デリバリーデッキベーシック
798,000円773,000円731,000円668,000円

この価格から経済産業省の補助金制度の利用で1台あたり最大7万円の補助金を込みで考えれば 実質負担額59万8,000円からとなります。 価格表のP・COMとB・COMはボディーバリエーションで P・COMはパーソナルユースを主体に、B・COMはビジネスユースを主体にした 使われ方を想定しています。 B・COMのデリバリー、デッキ、ベーシックの 3タイプは荷室のバリエーションとなっています。

もう一つ気になるバッテリー性能については 満充電で約50Km(JC08モード相当)の走行が可能、 電気料金は満充電1回あたり約123円(23円/KWh時)で、 電源は家庭用100Vが使え約6時間で満充電する旨謳われています。

またこの重いバッテリーは全て床下に納められ この低重心に依って走行安定性を向上させたそうです。 国土交通省の思惑では高齢化社会を想定した車両区分に属する車となっていますので これも重要な機能となりますね。

さて、新しい車両区分の超小型車についてはもう一つはっきりしない処なのは かたむき通信2012年5月27日の記事 超小型車~約半世紀振りに自動車に新車両区分検討開始 にも記したように自動車の区分は国土交通省が所管していたり、警察庁が所管していたり、 高速道路の乗り入れ料金などでも区分が異なったりすることにも因っています。

実際このコムスが超小型車の第1号車となるのかも曖昧なのですが、 国土交通省の報道資料 環境対応車を活用したまちづくり からリンクの貼られるPDFファイル 超小型モビリティ導入に向けたガイドライン を鑑みてコムスを第1号車として大凡間違いないだろうと 本記事のタイトルもそのように整えた次第で、 また異同有ればかたむき通信に記事を配信する予定です。

かたむき通信には2012年6月23日に 新設超小型車の波紋~試乗可能車はトヨタがコムス、日産がニューモビリティコンセプトを用意 で伝えたように日産は既に RENAULT TWIZY(トゥイジー) と言う実際に仏国ルノー社で発売している ニュー・モビリティ・コンセプト を有しており、トヨタ車体と共に超小型車に積極的姿勢を示していましたが 一番槍は奪われた格好になりました。 これからどのように巻き返すかが楽しみです。

コムスについてはウォールストリートジャーナルは2012年7月2日付けで記事 トヨタ車体、1人乗りEVを発売=セブンイレブン、宅配に活用 (2019年5月29日現在記事削除確認)を配信しており、セブンイレブンジャパンではコムスを採用した新宅配サービスを8月に始めると発表、 9月までに200台のコムスを導入し、来年2013年1月から本格的展開をする、とされますので、 200台が実際に売れると共に一般の方の目に留まる機会も増えるでしょうから 年間販売目標3,000台の強力な追い風になりそうです。

追記(2012年7月8日)

超小型車を取り巻く情報が少しづつ出て来ましたので トヨタ車体コムス(COMS)発売後の超小型車の動静 にまとめて配信しました。

追記(2012年9月3日)

超小型車法制化端境期に於ける時期に販売されたトヨタ車体コムスの法制上準拠する ミニカー について 超小型車第1号と目されるコムスの現行の運用はミニカーに準拠 を配信しました。

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