NTTドコモが通販事業本格進出で目指すアマゾンコムとの企業体質の比較

NTTドコモが米国のネット小売最大手アマゾンコムを目指すとやら、 インフラ企業がそんな処へ投資する余裕があるのなら、 もっと携帯電話利用ユーザーに還元して欲しいと思うのですが、 末端のユーザーの一人なぞ構っちゃいられないのは当たり前でしょう。 先ずはお好きにどうぞ、と見遣るしかありません。

このNTTドコモの社長のインタビュー発言を交えたニュースを伝えてくれるのは Sankei Bizの本日2012年7月13日の記事 ドコモ社長「米アマゾンになる」 来年度からモバイル通販で野菜、健康機器など販売 (2018年2月2日現在記事は削除されています。)です。

記事に依れば社長発言としてNTTドコモは現在の コンテンツ販売サイト、dマーケットでの音楽、映像、アプリなどのデジタルコンテンツに加え、 来年度から野菜や健康機器などをネット販売する方針とかで、 その目標は ジェフ・ベゾスJeffrey Preston Bezosジェフリー・プレストン・ベゾス)氏率いるアマゾンコムであるとのことです。

その品揃えこそアマゾンのアマゾンたる処ですが それはドコモとしても承知しているようです。 しかしいきなりアマゾン並みの品揃えは無理として グループ企業の らでぃっしゅぼーや 有機野菜や、提携企業の オムロンヘルスケア の健康関連機器などの商品が先ずはdマーケットに加わるという 些か頼りない品揃えとなっています。

ドコモの品揃えに関してはかたむき通信2012年6月11日の記事 NTTドコモがタワーレコードを子会社化しEコマース事業進出を目論む にその中期ビジョンに沿って タワーレコード 買収を実現して不足を補う一助足らんとの思惑が見て取れました。

その是非は兎も角、ドコモの追おうと企む アマゾンコムとの会計的なものではなく その企業体質的なものの比較をすれば以下のようになるでしょうか?

  • アマゾンは小売店、ソフトウェア企業としの出自、 ドコモは通信事業、インフラ企業としての出自を持つ
  • アマゾンに比較すべくも無いドコモの高コスト体質
  • アマゾンは顧客本位、ドコモは株主本位の社風
  • アマゾンのEコマースはどの端末からも利用可能だが、 ドコモはドコモ端末のdメニューからの限定利用
  • アマゾンはトップがオーナー社長、ドコモはサラリーマン社長
  • アマゾンの社長はサポートセンターの席に座るがドコモの社長は座らない

不足も批判も有るのは承知で幾つか思いつくままに挙げて見ましたが中にも最後の、 社長がサポートセンターの席に座り苦情の電話を受けるか否かについては 英フィナンシャル・タイムズ紙の2012年7月10日付けの記事の転載として 翌11日付けでJBPressの記事 トヨタに学んだ米アマゾンの経営ベゾス流の非情なプラグマティズム[追] (2019年7月6日現在記事削除確認)として配信される中にその 4ページ目[追] に最後の項目として 自らカスタマーサービス担当を務めるベゾス氏 が立てられています。 以下引用しましょう

ベゾス氏は毎年、自らカスタマーサービスの職務に就き、「耐え難い」電話が来るのを恐れる。 欠陥削減によって対応が簡単な電話がなくなったために、あとに残った難しい顧客対応だ。

 「経験豊富なカスタマーサービス担当者に横についていてもらい、助けてもらっている。 さもないと、私は恐らく本当にひどいサービスを提供してしまうから」。 ベゾス氏はこう話していた。「これは、そんなに簡単なことじゃない」

日本に於いて超優良企業としてモバイルキャリアの常にトップに在り続けたドコモが、 つい此間迄赤字の連続でやっと黒字化したアマゾンコムを追い掛ける、 とのその意志や良しとしなければいけないのかもしれませんが、 果たして如何なる結果を招くでしょうか。

追記(2019年7月6日)

JBPressの2012年7月11日付け転載記事は現在、削除されて閲覧不能となっていますが、 ちょうど同じ様な Jeff Bezosジェフ・ベゾス 氏の姿勢を示す記事[※1] が昨日2019年7月5日に配信されていました。 記事の 2ページ目 にベゾス氏が自らのメールアドレス jeff@amazon.com を公開している旨、伝えられます。 此のメールは関連担当者にクエスチョンマークのみを付加して転送される可能性があり、 対して数時間以内の対応を要求される為、 時限爆弾 と呼ばれ、其の名称から恐れられている様子が彷彿されます。 しかし本記事がカスタマーサービスの電話を自ら取り対応するのと同じ姿勢として、 此のマネー現代の記事を新たに取り上げ、リンクを貼り置くのは、 ベゾス氏が自らに直通のメールアドレスを一般に公開している事実であり、 ユーザーからの要請、提案、若しくは抗議に自ら目を通し、 担当者に転送すべき重要なメールの判断を自ら施す態度にあります。 他にも5分単位のスケジュールを熟すなど驚くべき仕事振りが明かされますが、 矢張り一般公開された世界一の長者のメールアドレスに届くメールに対応する面倒さは、 フィルタリングなどは施されているにせよ、想像するだに恐ろしくもあります。 ドコモの社長は決して自らのメールアドレスを一般に公開したりしないでしょう、 届くメール数は世界一の長者に及びもしないにもせよです。

参考URL(※)
  1. Amazon「ジェフ・ベゾス」が今も自分のメアドを公開する深いワケ(講談社:マネー現代:許成準:2019年7月5日)
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