トヨタがBMWとの提携でHV勢として対ディーゼルに有効な一石

ハイブリッド車(HV:hybrid vehicle)が現在では支配的な位置にある日本でも 純然たる電気自動車(EV:electric vehicle)や、 ダウンサイジング車、ディーゼル車との激しい競合にあるのを かたむき通信2012年7月17日の記事 日産ノート発表、ハイブリッド車の支配する市場にディーゼル車に続きダウンサイジングで挑む に伝えました。

日本、と言うより世界のHV勢の先頭に立つのは謂わずもがな、 世界初のHV車 プリウス を世に送り出したトヨタです。 これに対し、日本では日産がEVやダウンサイジング車で対抗せんとするのは7月17日記事に見ました。 同時にマツダは独自技術スカイアクティブとディーゼルが好評です。

世界でディーゼル車を推進しているのは欧州のメーカーです。 中にも独車のベンツ、伊車のアルファロメオがその嚆矢としてボッシュのコモンレールシステムを搭載した ディーゼル車を世に送り出してからはディーゼル車がシェアの半数を占めると言う状態に ヨーロッパを至らしめているのでした。

2012年7月26日にはトヨタが世界販売台数でその上半期、ゼネラルモーターズ及び Volkswagenフォルクスワーゲン(VW)を抜き返し2年振り首位に返り咲いたのが知られました。 これ等鑑みれば日本発のHVと欧州発のディーゼル車が 世界の自動車技術を二分、拮抗していると言えるでしょう。

この状況に四囲を見据えた強力な一石をトヨタ自動車が打ち込みました。 それを伝えるのはビジネスメディア誠の2012年7月30日の記事 欧州で存在感を強めるトヨタ――その背景には何が (2019年8月21日現在記事削除確認)です。 記事にはトヨタの独国でベンツと並ぶ高級車メーカーBMWとの HVなどの電動化技術に於いての協業の決定が伝えられます。

記事には欧州のディーゼル車の状況の頭打ちも知らされます。 更なる環境規制にディーゼル技術のみでは対応し切れないことに原因があるとされます。 世界販売数が首位のトヨタも僅か欧州には4%に過ぎません。 独国高級車メーカーの双璧の一方との協業が欧州に於ける橋頭堡たらない筈がありません。 それは即ちHV勢がディーゼル地の中央に重い一石を打ったも同じです。

そして世界販売数で鎬を削る独VW車の次世代自動車技術の主力は かたむき通信7月17日記事に見た日本で日産ノートに見られる ダウンサイジング にあるのでした。 状況はVWの本拠欧州にトヨタがBMWを先陣として激戦を展開する様相を呈して来ました。 この欧州の趨勢が恐らくこの先数年の自動車の主流を決めることになるでしょう。

スポンサー
スポンサー

この記事をシェアする