Galaxy Note 10.1~発表から半年に渡るスペック変遷

密かな人気とかたむき通信には表現しました[K1] がその人気は確かなものであり、 愛好者はその端末を愛用し尚且つ同カテゴリーの新端末登場にも気を払っている果報者こそサムスン社の Galaxy Noteギャラクシーノート です。

このGalaxy Noteの最大の特徴は何と言っても S-penエスペン に依るタッチパネル入力でしょう。 日本のワコム社の電磁誘導技術を用いたその入力精度は iPhoneなどの指などで操作する一般的な静電容量式タッチパネルとは一線を画する[K2] ものです。 特にタブレット型端末でグラフィックを高い精度で扱いたい 絵描きやイラストレータには垂涎の端末となり得るものです。

この事実を充分過ぎるほど弁えるサムスン社はこの Note を従来のタブレット端末やスマートフォンとは異なったカテゴリーと捉える方針を取っています。 この方針の説明がなされると共に新型端末として Galaxy Note 10.1 が発表されたのが今年2012年の2月末から3月に掛け催された モバイルワールドコングレス[※1] でした。 サムスン社からも英文ですがリリースが配信[※2] されています。

Noteを新カテゴリーとするその意図は従来のタブレット端末をコンテンツ消費型と断じ、 新カテゴリーに於いてはコンテンツ生産型とし、PCに委ねられていた機能を代替しようと言う 実はこれはアップルがiPadに於いてしばしば指摘されていた部分を先取りすべきものでもあります。 従ってエスペンとそれに関するソフトウェアはフィーチャーされ、 取り上げられて然るべき機能となるのでした。

この目論見通り、先行して既にスマートフォンとして世に流通する Galaxy Noteは多くのファンを獲得し、想定通りの活用[K1] をされています。 iPhoneをiPadが補完した如く、これを補完すべくNote 10.1は発表から半年の間、 発売に向けてその製品の完成度を練られて来た[※3~8] のでした。 以下にその変遷を表にします。

Galaxy Note 10.1のスペック
 モバイルワールドコングレス(2012年2月27日)
Samsung Galaxy Knights イベント(2012年5月19日)
Samsung発売発表(2012年8月6日)
型番-
-
GT-N8000
OSAndroid 4.0(ICS)、Samsung TouchWiz/LivePanel UX、S Pen Experience (S Note, S Planner)
Android 4.0.4 Ice Cream Sandwich
サイズ256.7mm×175.3mm×8.9mm、質量583g
-
262mm×180mm×8.9mm
重量597g(Wi-Fi)、600g(3Gモデル)
ディスプレイ10.1インチ、解像度1,280×800ピクセル(WXGA)、PSL-LCD
CPUチップセット:1.4GHzデュアルコアExynos
CPU:1.5GHzクアッドコアExynos4412
GPU:ARM Mali 400MP
CPU:Samsung Exynos 4412 (Cortex-A9) Quad-core 1.4GHz
GPU:Mali-400MP
メモリ1GB RAM 16/32/64GB eMMC
-
2GB RAM 16/32/64GB eMMC
リアカメラ300万画素CMOS、AF、フラッシュ、720p@30fpsVideo Recording
500万画素
500万画素CMOS
フロントカメラ200万画素CMOS
-
LEDフラッシュ付200万画素CMOS
対応周波数
ネットワーク
GSM/GPRS/EDGE(850/900/1800/1900MHz)、WCDMA/HSPA+ 21Mbps(850/900/1900/2100MHz)
Wi-Fi a/b/g/n(デュアルバンド)、Wi-Fi Direct、Bluetooth 3.0、DLNA(AllShare Play)、Wi-Fi Channel Bonding
-
W-CDMA(850/900/1900/2100MHz) GSM(850/900/1800/1900MHz)、HSPA+, EDGE, GPRS
WiFi 802.11 a/b/g/n Bluetooth 4.0
外部端子類microSD/microSDHC(32GBまで対応)
-
microSD(Max 64GB), microUSB, 3.5mmオーディオジャック
センサー類加速度、ライト、ジャイロ、デジタルコンパス、近接(Wi-Fi+3G版のみ)、GSP/Glonass
-
GPS, Gセンサー, ジャイロセンサー, 光センサー, デジタルコンパス, 近接センサー
バッテリーリチウムイオン7,000mAh
ソフトウェアGMS(Google Mobile Services)、Polaris document editor、Samsung Apps、Samsung Kies 2.0、Samsung ChatON、Media Hub、Readers Hub、Music Hub、Game Hub、Video Hub、Sound Alive、Samsung S Suggest(アプリレコメンド機能 )、Photoshop Touch、Adobe Ideas
-
-
価格-
549.99ドル(Amazonフライング[※9]
2012年8月中に米国、英国、韓国で発売
その他-
Sペンを筐体内に収納可能
マルチスクリーン、テザリング、DLNA、Wi-Fi Direct、スタイラス(タッチペン)付属、入力対応、筺体カラー/ホワイト・ブラック

その流れを大まかに見れば製品コンセプトを表す液晶パネルとエスペンは当初の発表そのままに、 CPUやOSなど製品に落とし込むための外堀を粛々と埋めていく感を受けます。

そして愈々その発売を迎えようとしているのですが、 それはどうやら8月15日となるようで、 日本でのスケジュールは入っていませんが米、英、韓での先行発売となる[※10・11] ようです。 これはGalaxy Noteの後継機でもある Galaxy Note II について何某か発表があるのではないかと噂される正にその日[K3] でもあります。 日本では多くの企業がお盆休みとなるその最中に割り当てられ、 ギャラクシーノートファンには実に楽しみでお休みどころではなくなりそうです。

追記(2018年4月4日)

2012年9月1日配信の記事 グラフィッカー待望のGALAXY Note II 遂に独国IFA2012に登場!Galaxy Note8に至る歴史 を追記しました。

かたむき通信参照記事(K)
  1. 密かに人気のドコモGalaxy Note(SC-05D)は更にデカくなるか?(2012年7月10日)
  2. タッチパネルに於ける静電容量方式と電磁誘導方式の違い~ワコムCintiqとGalaxy Note(SC-05D)(2012年7月15日)
  3. 新Galaxy Note正式発表近し!(2012年7月24日)
参考URL(※)
  1. サムスンがNoteカテゴリーの戦略を解説、GALAXY Note 10.1も展示(ケータイWatch:2012年2月28日)
  2. Boost your Creativity and Productivity with GALAXY Note 10.1(サムスン:2012年2月27日:2019年9月1日現在記事削除確認)
  3. MWC 2012:Samsung、Galaxy Noteの10.1インチタブレット版「Galaxy Note 10.1」を発表(juggly.cn:2012年2月27日)
  4. 【お絵かき】Samsung Galaxy Note 10.1【wacom】(ログ速:2012年7月17日)
  5. 再設計されたGalaxy Note 10.1の画像、Sペンが本体に収納可能でプロセッサがクアッドコアExynosに変更(ガジェット通信:2012年5月23日)
  6. サムスン Galaxy Note 10.1は今月発売、S-Pen手書きと4コアExynos & 2GB RAM 搭載 (動画)(engadget:2012年8月6日)
  7. Samsung、スタイラス付きタブレット「GALAXY Note 10.1」発表(ITmediaニュース:2012年8月7日)
  8. サムスン、クアッドコアプロセッサ搭載 タッチペン対応10.1インチタブレット「Samsung Galaxy Note 10.1」 2012年8月中に発売(Google Pad:2012年8月6日)
  9. 米Amazon、Galaxy Note 10.1の商品ページを一時公開、Wi-Fi Only・32GBモデルで価格は$549、7月中に発売か(juggly.cn:2012年6月14日)
  10. Samsung、10.1型の“ギャラノ”「GALAXY Note 10.1」発表(ASCII.jp×デジタル:2012年8月6日)
  11. サムスン、ついに「GALAXY Note 10.1」を発売へ――8月15日のイベントで正式発表か(Cnet Japan:2012年8月7日)
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