日経の予想が外れ太陽光発電の再生可能エネルギーの固定価格買取制度の買取価格引き下げへ

再生可能エネルギーの固定価格買取制度 が施行されたのは去年2012年7月1日でした。 〔K1〕 この事前の摺り合わせ段階から既に多方面より懸念の表明されていたのがその買取価格でした。 営利企業としてはその参入時 〔K2〕 に採算を考えるのが当然ですし、 多額が動く状態となるため其々の思惑が蠢くのは致し方有りません。 〔K3〕 特に太陽光発電についてその動きは激しいものとなっていました。

再生可能エネルギーには太陽光の他にも、風力、地熱、中小水力、バイオマス、など各種あり それぞれにその買取価格は異なっています。 その中にも太陽光発電の買取価格は高めに設定されました。 売電事業者に有利なこの高値設定は思惑通り多くの新規事業者参入を促しました。 〔K4〕 これが消費者価格を押し上げるのは無論で様々影響の多大な面から 近い将来必ずや見直されなければならない、とかたむき通信にもした処です。 〔K5〕

Solar power plant Steindorf (3D Viz)

この法律の運用後半年経って新年も明けた2013年1月の半ば過ぎ、 日経新聞が19日にこの買取価格について言及する記事が配信されました。 〔※1〕 以下に該当部分を引用します。

急拡大している太陽光発電に対し小幅に下げる案もあるが、 世界的にみて高めの価格を日本が維持するのは確実だ。

しかし此処にそのニュースソースと示唆されるかの如く 調達価格等算定委員会 の名が有り、それは茂木敏充経産相の諮問委員会である訳ですが、 それにも関わらずその2日後には茂木大臣自らが此れを引っ繰り返す発言を為し、 多くのメディアが昨日2013年1月22日に伝える処となったのは、 日経の勇み足であったのかも知れません。 他メディアの昨日の記事を以下に列挙しましょう。

太陽光発電に於いて法制化されたその固定買取価格の単価はkWhあたり42円となっていました。 〔K4〕 これが30円台後半と出来るのではないか、との言及が茂木大臣から直接発せられたのです。 経済産業省としては太陽光発電の買い取り価格を引き下げる方針をほぼ固めているようで その価格は恐らく37円前後に落ち着くのではないかと言われています。

引き下げを行政側から要請する根拠としては主には 太陽光発電の設備設置の際の費用の下落があります。 太陽光パネルは普及拡大に依るスケールメリットから値が下がり それは供給側として7割ものシェアを占める中国企業が過剰供給したため値崩れに近いもので、 制度開始時点から凡そ1割程の費用低減が見られるのでした。

他の買取価格は据え置かれ太陽光発電に限られはしても、 而して想定より早い買取価格引下げとなるのを見れば エネルギー問題が世間からも行政からも関心の高いことが伺えます。

しかし既に参入済みの売電事業者にはこの買取価格は適用されないともされています。 従ってこの買取価格値下げは新規参入を抑制する方向に働くもので、 既参入事業者は相変わらず20年間もの間、この高値が適用されたままとなり、 これが電気料金について消費者価格を押し上げる一因となるのは間違い有りません。

今回、僅か半年経過後に太陽光発電についてのみ買取価格が見直されたのは 矢張り初期設定に問題があったのが否めないことが証明されたとも言えるでしょう。 批判の有る中ゴリ押しのような印象も伴う形で導入された当該法規の影響を鑑み 今後今回の不具合を糧として適正な法制化が望まれますし、 出来得れば20年間と言う長期の固定買取価格の見直しも望まれる処となるでしょう。

使用写真
  1. Solar power plant Steindorf (3D Viz)( photo credit: Pure3d via Flickr cc
かたむき通信参照記事(K)
  1. 7月1日うるう秒挿入の本日2012年後半の開始日はレバ刺し禁止、固定価格買取制度、コンプガチャ規制などの施行日(2012年6月30日)
  2. ローソン、上組、GSユアサなど売電参入続々~7月1日再生エネルギーの固定価格買い取り制度開始(2012年6月30日)
  3. 再生可能エネルギーの固定価格買取制度の開始と太陽光発電を取り巻く思惑(2012年6月26日)
  4. 再生可能エネルギー活用の世界的高まりと日本に於ける制度的コスト高問題(2012年7月27日)
  5. 原発を代替する再生可能エネルギーに遠からず浮上する問題 (2012年8月14日)
参考URL(※)
  1. 再生エネ買い取り、価格維持で普及後押し 13年度(日本経済新聞:2013年1月19日)
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