東京電力の調達したシェールガス200万トンの熱量に於ける電力、原油換算を試算してみた

公的資金投入の話題も喧しい東京電力ですが、 一昨日2013年2月6日に伝えられたニュースが従来の1/6のコストで調達可能な米国内の天然ガス価格、これを ヘンリーハブ価格 と言うそうですが、この比較的安価な LNG (液化天然ガス)を年間200万トン確保するのに成功した 〔※1〕 と言うものです。

斯く報じられようともどうにもピンと来ませんので、此処に 石油鉱業連盟 のホームページからのリンクは見付からないため何時のデータかは分かり兼ねますが、下階層に 石油・天然ガス関係換算表 が有りましたので、これを便に従来の日本に於ける消費電力、及び消費原油量の 如何程を賄えるものなのか計算してみました。

先ずは200万トンのLNGがどれ程の容積を占めるのか、 果たしてその重量は何億立方米に相当するのかを見てみたのが下表です。

FROM\TO1億立方米天然ガス
百万トンLNG1.38
2百万トンLNG2.76

上手い具合に百万トンLNGと1億立方米天然ガスの比が換算表の4番目の表 天然ガス、LNG に掲載されていますので 単純に2倍すれば良く従って2.76億立方米の天然ガスに相当します。

次にこの容積を持つLNGが熱量で換算してどれくらいの発電力、原油量にに相当するのか、 此れには換算表6番目の 各種燃料の熱量対比 を利用して比率から求めたものは下表の最右列に表示しました。

106kcal28,163×106kcal
106kcal128,163
原油(kℓ)9.4264,734
電力(103kWh)
発電効率35.1%
2.570,408
天然ガス(103㎥)9.8276,000

表より276,000×103㎥の天然ガスは発電効率35.1%時に70,408×103kWhの電力となり、 264,734kℓの原油量に相当することになります。

最後に原油量の単位をkℓから一般的なバレルに変換してみましょう。 此れには換算表の3番目の 原油 表を用いて以下のようになります。

FROM\TO1kℓ264,734kℓ
kℓ1264,734
バレル0.15942,092

4万2千バレルとなって個人的には思ったより小さな数字となってしまったような印象があります。 以上から本記事の目的のLNG200万トンが従来エネルギーをどれ程代替出来るのか見てみます。 詰まり上を集約する訳で、以下、表のように纏められるでしょう。 此処に於いて電力の年間国内消費量は2008年のデータ 〔K1〕 を、原油に於いては2009年のデータ 〔※2〕 を採用しています。

LNG調達量年間国内消費量
LNG200万トン--
電力70GWh1,083,142GWh(2008年)0.006%
原油4万2千バレル16億バレル(2009年)0.0026%

ざっくりした計算ですが、 日本の総消費電力の0.006%を、 また日本の総原油消費量の0.0026%を賄える計算となりました。

こんな程度のような気もすれば、どうにも些か小さ過ぎる数値にもまた感じられ、 計算間違い、勘違いもあるかと思うのですが、 若しお気付きの点など有れば Facebookページ などにご指摘下さい。

若し本記事の概算が大凡にも見当違いで無ければ、 まだまだシェールガスの利用は日本国内に於いては 其の端緒に就いたばかりと言えるのかも知れません。

使用写真
  1. Shale gas well 4( photo credit: Jeremy Buckingham MLC via Flickr cc
かたむき通信参照記事(K)
  1. 国内最大規模新潟県沖油田・天然ガス田(来年4月試掘開始)の可能性を試算して見た (2012年6月18日)
参考URL(※)
  1. 東電がシェールガス年200万トン確保、調達3割安に(Reuters:2013年2月6日)
  2. 消費電力(Wikipedia)
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