インテルとフォッシルの醜い真実への挑戦

提供側が自らの存在証明であるかの如くウェアラブル・デバイス、即ちスマートウォッチの発表を繰り出すも 世の中一般にはもう一つ盛り上がりに欠ける感があるのは否めない処です。 提供側にしてみれば近い将来に必ずや人々に必須のアイテムとなるであろうと予想されるスマートウォッチに於いて 一番遣りを遂げて主導権、延いては覇権を握らんとするのは 携帯電話を再発明しスマートフォンの代表たるiPhoneをものしたアップル社の現在の業績を見れば宜成る哉足る感がありますが、 しかし未だ提供製品も未成熟且つ受け取る側も縁遠く疎遠で親近感も薄くあれば なかなかに調子良く両者の思惑は一致しはしないようであるのは提供側にはもどかしくもあるでしょう。 所謂論客もスマートウォッチ界隈について無駄な揶揄を繰り広げれば 若しや提供側より期待の多からん一部スマートウォッチ好事家も固より心中穏やかではいられません。

此の如き状況を巧く表現した一文がオンラインメディアEngadgetに寄稿 〔※1〕 されたのは一昨日2014年9月6日、スマートウォッチ大氾濫の切っ掛けともなった IFA2014が5日より開始され一通り見通せる状況となった翌日でした。 ウェアラブル技術に関する醜い真実 と些か刺激的なタイトルが冠されて配信された訳です。

孰れ ジョナサン・アイブJonathan Ive) 氏率いるデザイン部隊が世にiWatchと呼ばれる魅力的な端末を引っ提げて市場に登場するだろうが 兎に角スタイル云々ではなく吾人の好みの問題であるのだから普及には時間が必要だ、 との論を展開しますが、此れに挑戦するが如き試みが インテル(Intel) 社と フォッシル(Fossil) 社の間の協業でなされる予定であるとする情報が公式に発表されました。

Intel Inside and Tick Tock

かたむき通信に一昨々日は2014年9月5日配信したIFA2014関連記事 〔K1〕 内に言及したのはファッション性に気を配られてデザインされているのがC-NETが配信している写真記事 〔※2〕 を見ても明らかな端末に MICA なる My Intelligent Communication Accessory を略した名称で女性のためのラグジュアリー・スマート・ブレスレットとして開発したと主張する インテル社のスマートウォッチ分野に於ける頃日の活動でした。

そして同記事には米国の腕時計メーカーとして地歩を築いたフォッシル社の頃日のスマートウォッチ分野の活動として キックスターター・ベンチャーの提供する Meta Watch M1 の販売を手掛ける旨紹介しなおM1が普段使いにも申し分ないファッション性を保てば 同社の当該分野に於ける野心も忖度出来ようと言うものです。 此の下には同社のファッショナブルな腕時計写真を示し置きましょう。

此の如き姿勢を示す両社が意気投合の上協同してスマートウォッチ分野と言えば否むかも知れません、 ウェアラブルコンピュータ分野に進出するのは最早必然の様にも思えて来ます。 以下にインテル社の公式プレスリリースと其れを受けたオンラインメディアの反応記事へのリンクを張り置きます。

此れ等情報から先ず読み取れるのは其の協業がファッション志向の顧客に向けられたものであることです。 そして製品は未だ明らかにされないもののウェアラブル技術開発に於ける協力が主張されており、 特にフォッシル社にはデザイン面で大きく期待が寄せられています。 また同時にインテルキャピタルの投資が予定されているとありますから資本的な提携も視野に入っていることが分かります。

Engadget記事が述べる如く残念にも此れ等以上の詳細は明らかにされず、 勿論ながら具体的な製品も今は公開されてはいませんので吾人に其れ程大きなインパクトは与えられるものではありませんが 両社がウェアラブルデバイス市場の成長を予見しているのが容易に汲み取れ注力間違いなからん状況を鑑みれば、 未だ其の可能性を啓蒙され得ない似非論客の揶揄を尻目に一部好事家の大いなる期待は禁じ得ない処です。

追記 (2014年11月20日)
本記事の MICA がヴェールを脱ぎました。 2014年11月17日付けのインテル社の公式ニュースリリースが配信 〔※3〕 される中に伝えられ、価格も入手方法も公開されれば日本でもオンラインメディアの報 〔※4・5〕 が続きます。 其れ等情報によれば来月2014年12月始めに495米ドルで発売され、 取り扱い店舗はファッションブランドの オープニングセレモニーOpening Ceremony) ニューヨーク店とロサンジェルス店、ニューヨークのセレクトショップ、バーニーズ店で、オンラインでは OPENING CEREMONY 及び Barneys New York にて取り扱われるとされます。 デザインクレジットは本記事のフォッシルではなく同じ時期に協力関係が公表された店舗でも取り扱う処のオープニングセレモニー 〔※6〕 であるとされています。 蛇足ですが私見では発表時に写真にて単体で見た際はファッショナブルな感も窺えましたが 実物が女性の手にいざ嵌められて見れば厚く大振りにて些か無骨に過ぎる気もしますが、 果たして世に新たなるファッションアイテムとして受け入れられるでしょうか。

追記 (2017年3月26日)
些か無骨に過ぎたのかインテルとフォッシルの期待を一身に受け本記事に紹介したスマートブレスレットの MICA に其れ程の盛り上がりは見られず2017年の今では両者の公式サイトでも積極的なプロモーションが図られる様子などは見られません。 しかしフォッシルは未だウェアラブルデバイスへの可能性を見限ってはいないようであるのは ファッションアイテムに振られたデザインのデバイスから大きく舵を腕時計型に振っているかに見られるのに現れます。 同社に取ってみれば腕時計型端末を扱うにファッションアイテムと捉えれば機械式であるよりはスマートウォッチの方が相性が良いのもあるでしょう。 スマートウォッチへの注力が伺える一昨日2017年3月23日に配信された2記事を以下に挙げます。

フォッシルがスマートウォッチ製品群を今年にも相次ぎリリースする計画であるのは年明け早々のCNETの記事 〔※7〕 に紹介されていたのでしたが愈々現実に動き出す算段が整い上記両記事の配信に到ったのでしょう。 今回は具体的にグループ傘下の Michael KorsTory BurchDKNYKate Spade New York などのブランド名も挙げられる処です。 スマートウォッチ足るOS(オペレーティングシステム、基本ソフト)の部分はGoogleの提供するAndroid OSのウェアラブル版の Android Wear が選択されるのはアップル社は自社製品にのみWatch OSを用い 本ブログの2014年8月27日の記事 〔K2〕 に2017年3月23日に追記した処の スウォッチ社のスマートウォッチOSが現在開発中でもあり MICAでの実績もあればこそ必然的な選択と言えるでしょうが ファッションブランド足る同社のスマートウォッチにどのような独自機能が追加搭載されるかは興味深いものですし 勿論どのようなデザインを身に纏うかも見物みものでしょう。

使用写真
  1. Intel Inside( photo credit: Nicolás Giorgetti via Flickr cc
  2. Tick Tock( photo credit: Dwayne Bent via Flickr cc
  3. Opening Ceremony, Intel Take Wraps off Capabilities for MICA, My Intelligent Communication Accessory( photo credit: Intel via Official WebSite)
かたむき通信参照記事(K)
  1. IFA2014開催期間中新スマートウォッチ続々登場(2014年9月5日)
  2. SWATCHの憂鬱~スマートウォッチショック(2014年8月27日)
参考URL(※)
  1. The ugly truth about wearable technology(Engadget:2014年9月6日)
  2. Intel shows off the MICA smart bracelet (pictures)(CNET:2014年9月4日)
  3. Opening Ceremony, Intel Take Wraps off Capabilities for MICA, My Intelligent Communication Accessory(Intel news release:2014年11月17日)
  4. インテル、ブレスレット型端末「MICA」を正式発表 - データ通信料込みで495ドル(WirelessWire News:2014年11月18日)
  5. インテル、女性向けスマートブレスレット「MICA」米国限定発売(ケータイWatch:2014年11月19日)
  6. 米インテル、ウェアラブル端末開発でフォッシルと提携 (Reuters:2014年9月8日)
  7. Fossil plans to release over 300 new connected watches in 2017(CNET:2017年1月5日)
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