Apple Watch登場前夜関係各界喧騒す

米国では3月8日を以て夏時間に切り替わり其の為に時間を進めることを Spring Forward と称すのだそうですが其の翌日9日に此れを名称としてイベントを催す中にアップル社が Apple Watch[K1] を発表するのではないかとされています。[※1] 同社代表氏の口から既にリリースは4月と明言[K2] されれば未だ噂の段階とは言え信憑性は高くほぼ確実と言っても宜しいでしょう。

Apple Watch

Apple Watchの登場が確実視されるを以て2015年2月末いよいよ周辺は喧しくなって来ました。 スマートウォッチに本命視される其の登場に戦々恐々とするのは既存腕時計業界、 超高級腕時計に於いては未だ静観視も直接に競合する中堅ブランドには居ても立っても居られぬ居心地の悪さに在ったでしょう。 我が身のブランディングをどのように展開するか此処が正念場となるのかも知れず、 となれば思い切って機械式時計を扱っていたブランドもスマートウォッチ分野に参入する処も出て来るのは大いに首肯出来ます。 そして遂に踏み切ったのが フレデリック・コンスタントFrederique Constant) です。 同ブランドは公式サイトの コレクション一覧 を一瞥しても分かる通り機械式時計ブランドに違いありません。 口さのない向きからはプアマンズブレゲなどと揶揄もされますが 腕時計としては1988年創業の新興ブランドに分類されますが文字盤工房としては1904年創業の老舗、 今世紀になってからは自社製のトゥールビヨンを開発するなどマニュファクチュールとしても地歩を固めつつありました。 正真正銘の機械式時計にクラシカルな雰囲気を纏いながら手頃な価格で入手可能な同ブランドを好む向きも多いでしょう。 そのフレデリック・コンスタントが此れも新興であり価格帯を考えれば状況を同じくする MONDAINEモンディーン) 及び此方は長い歴史を有し今はフレデリック・コンスタント傘下となっている Alpinaアルピナウォッチ) と連携しナイキなどとも連携[※2] するウェアラブル端末に強いソフトウェア企業としてThe Leader for Wearable Technologyと自らを標榜する Fullpower Technologies, inc. とタッグを組み3社3様のスマートウォッチを世に問いました。 2015年2月28日現在Fullpower社公式サイトには此れを大きく取り上げ トップページの当該スライドからCNetの紹介記事[※3] へリンクが貼られてもいます。 3社其々に異なる仕上げながらも伝統的なスイス腕時計のスタイルを犠牲にすることなくスマートウォッチを実現され 其処にはFullpowerお得意のフィットネス機能が搭載されているとされます。 Android及びiOS端末とBluetoothで連絡する其れ等スマートウォッチはデザインの美しさと共に特筆すべきが 2日間に及ぶバッテリー持続能力を保有するとされる部分でしょう。 追随する記事[※4] もネットに配信されれば既存腕時計ファンの注目も高くあり、 各社が生き残りを賭けて望んだスマートウォッチがどのような展開を見せるか床しくあります。

かたむき通信に其の方針と転換を一記事[K3] に追記等して追った既存腕時計業界の大立者スウォッチ社についてもCEO自らApple Watchの登場に合わせて 独自のスマートウォッチを打つける腹積りが語られれば期待は否が応にも盛り上がる中、新情報を提供する記事[※5] が配信されたのは今月同社のリリース[※6] を見てのことでしょう。 ビーチバレーと言うスポーツに絞ったアプローチは面白く思いますし 無充電との触れ込みとタッチデバイスとして進化させた Swatch Touch Zero One はしかし単体としてスマートウォッチ分野に切り込むには些か役不足の感もあり スウォッチをスウォッチ足らしめたシリーズ化が後に控えている気もします。 発売は未だ先のことにてビーチバレーシーズンの夏が需要時期となれば 此の時期での発表はApple Watchを意識してと穿って見られても致し方ないでしょう。 ただ現実解を市場に投入した以上スウォッチ社の本気は疑うべくもなく今後の動向を見守る価値の有る情報となりました。

そして未だ市場に投入されぬ開発段階にありながら発表すると言う状況を見せたのは 現在Apple Watchと直接対峙するGoogleも同様でした。 Google社はウェアラブル端末用の基本ソフトウェアに Android Wear を提供していますが[K4] 端末本体ではなくアプリを以て強力に此れを支援する発表をしたのです。 其れが頃日世界中で虜となるファンを増やすスマートフォン用の陣取りゲームアプリ Ingressイングレス) です。 イングレスはスマートフォン内の架空現実と実際の空間をオーバーラップさせ、 ゲーム世界ではエージェントと称すゲーマーは実際に其の場所に赴かねばゲームの遂行が不可能な仕様となっています。 なればGoogleマップを有するGoogleのゲームアプリとしてスマートフォン上に展開されるのは必然でしたが ウェアラブル端末との親和性が高いのは此れ又必然でしょう。 詳細は開発者のインタビュー記事[※7] に詳しくありますがマニアにAndroid Wear端末であるスマートウォッチを購入させるに充分魅力的なものとなっています。

斯くも喧しき状況を出来したApple Watchの登場も間近、 此れ迄は全く別業界に在った産業が新旧併せ悲喜交々、混沌と入り混じり 加熱するばかりのスマートウォッチ産業の行く末が益々楽しみなものになって来ました。

使用写真
  1. Apple Watch( photo credit: Houang Stephane via Flickr cc
かたむき通信参照記事(K)
  1. Apple Watch正式発表~iWatch関連記事インデックス(2014年9月28日)
  2. ペット産業に最適化されるウェアラブル端末(2015年1月30日)
  3. SWATCHの憂鬱~スマートウォッチショック(2014年8月27日)
  4. MOTO360の売り切れとAndroid Wearのアップデート(2014年9月6日)
参考URL(※)
  1. ニュース - Appleが3月9日に特別イベント開催、「Apple Watch」を披露か(ITpro:2015年2月27日)
  2. Nike+ Running on the App Store on iTunes(iTunes:2014年11月7日)
  3. Swiss watches are getting smart without sacrificing style(CNET:2015年2月27日)
  4. Swiss Watch Makers Announce An Activity Tracking System Designed To Hide Inside Fancy Watches(TechCrunch:2015年2月28日)
  5. Swatch's Touchscreen Watch Gets Smarter With Fitness Tracking Features(gizmodo:2015年2月28日)
  6. Swatch Touch Zero One(Swatch® International:2015年2月)
  7. [「Android Wear×Ingress」がついに実現! Niantic Labsハンケ氏に聞く] これからの最新機能、追加メダルも明らかに(ケータイWatch:2015年2月27日)
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