カシオデジカメEXILIM EX-TR150は日本人に鈍い刃を突き付けたか?

カシオ計算機株式会社が2012年は今月4月の9日に発表した フリースタイルコンパクトデジタルカメラ EXILIM EX-TR150 が大人気です。 公式サイトにはその特徴を

  1. 自由自在な撮影スタイル
  2. 自分撮りも仲間撮りもさらに楽しく簡単!
  3. 広角21mmレンズで広く撮れる
と挙げていますが、どうやらその人気の原因は 2番目の自分撮りが楽しく簡単にできるということのようです。

カシオが去年このフリースタイルと呼ぶカテゴリーの商品を世に問うていたのが EXILIM EX-TR100 でした。 フリースタイルと言うカテゴリーは上に挙げた特徴が 実に巧くまとめて表現されているように思います。 これを実現せしめているのは レンズ部、モニター部が独立に可変できることです。 この機能により上で列挙した特長の内、 自分撮りが簡単に出来、それが広く受け入れられる突破口となったようです。 自分撮りの際の使い勝手が他のデジカメと比較して格段に好いのですね。

今回発表されたEX-TR150はその後継として 自分撮りが楽しい機能はそのままに メイクアップ機能やデコレーション機能を備えて、 撮った後のフォロー部分を考慮した製品に仕上げられて 前評判も高く予約が殺到したのだそうです。

そのEX-TR150の発売は先日2012年4月5日に発表され 値段はオープン価格ですが実売価格は3万円前後とされ前評判の割にお手頃ともあって 大人気を呼びました。 発表時には発売日は2012年4月20日と発表もされました。 そこで予約が殺到しているという塩梅です。

ところがここで異常事態が発生しました。 あまりに事前予約が殺到したため、 何と発売日を前にして予定の生産台数に達してしまったと言うのです。 そして遂にカシオ計算機は昨日2012年4月13日に EX-TR150の国内向け販売の終了を発表したのです。 加えて追加生産の予定もないとのことです。

その秘密を解く鍵は日経トレンディネットの2012年3月19日の記事 カシオの不人気デジカメが台湾や中国で大ブレイクした理由 が与えてくれそうです。 実は前機種のEX-TR100は日本では不人気モデルだったと言うのです。 では何故その不人気モデルが同カテゴリーに於いて新機種を発表することになったのか、 それは台湾や中国などのアジア圏での大人気でした。 日本でもSNSのひとつFacebookが今人気ですが、 アジア圏でもSNSが人気でそこに載せる写真を撮るためのカメラとして EX-TR100が具合が好いということで若年層に火がつき、 デジカメに興味がなかった若い女性までもが先を争って買うほどだそうです。 自分撮りがきれいにできることで、 自拍神器 という異名まで取るようになったとのことですから その人気の程が窺い知れますね。

そのように人気の発生元となった地域には供給を絶えさせなくするもの吝かではないのでしょうが、 しかし日本国内向けには遂にその人気振りにも関わらず遂に生産終了が告げられました。 供給側としては如何しても不安が拭えないものと考えられます。

以前タマゴッチと言うバンダイ社が販売するおもちゃが大人気となり それは社会現象とまでなって犯罪を惹き起こしたりもしました。 まったく需要に供給が追い着かなかったのですが さて、生産が一旦追い着いた時には既にそこに需要はなく 在庫の山が溢れたものでした。 具体的な数字を挙げればバンダイ社はタマッゴチの在庫保管費に経営を圧迫され 1999年3月には250万個を処分し60億円の特別損失を計上し最終的には 45億円の赤字という惨憺たる結果を招いたのです。

消費者の気紛れなブームに乗って大増産を行えば 再びバンダイ社の憂き目を見ないとも限りません、 となればメーカーとしても人気に乗じるのには二の足が引けるのでしょう。 それは若しかしたら日本人に特徴的な部分かも知れません。 世界的に製品を供給するカシオ計算機が 特に国内向け生産を人気にも関わらず打ち切るというのですから、 何某かのデータを引いていることは確かで そこに日本人のブームに乗るべからず…と言う一条でも有りや無しや…?

自ら国内製品の価値を見出せず 海外からの評価で再評価されなければ国内評価を高められないとすれば 製品の供給側は国内から目を逸らすのも致し方ないでしょう。 そうとなれば国内の評価は気にする必要はないのですから。 しかもその国民性が熱し易く冷め易いと分かっていたら…。 今回の人気機種にも関わらぬ国産メーカーの国内向け製品の生産打ち切りは 若しかしたら日本人の咽喉元に鈍い刃を突き付けたのかも知れません。

日経トレンディネットの記事に依れば以上の状況を受け 前モデル国内価格は発売以来価格が当初の3万3000円前後から下がり続け、 2011年10月末には実勢価格が2万円を割っていたそうです。 ところが翌11月前後から価格が上昇に転じ、 2012年1月中旬には5万円前後のプレミアが付く事もあったとか。 アジア圏の方々の日本旅行のついでにまとめ買いをされる影響もあったようです。

さて、そんな状況のカシオフリースタイルカメラ、 若しかしたら前モデルのEX-TR100や新製品のEX-TR150でも時間が経てば 中古として世に出回り結構な高値で取引がされることになるのかも知れませんね。 若しかしたら鼻の効く方は既に大量に事前予約されているかも?

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