リチウムイオン電池も太陽光発電も塗るだけだったらハイテク瓦の登場も有りか?

エネルギーに関する技術開発の話題は胸躍るものが多くて見ているだけで嬉しくなります。 IORIOの2012年7月2日の記事に 【これはスゴイ】米大学院生、どんな場所も塗るだけで電池に変えてしまうペンキを発明 がどんなものかとリンクが貼られている先の ライス大学(Rice University)の2012年6月28日のニュース Rice researchers develop paintable battery を見てみればライス大学院生のNeelam SinghさんとCharudatta Galandeさんなどのチームが 塗るだけ で何でも電池になる技術を開発したというものでした。

この新技術では塗料を5層に吹き付ければそれがリチウムイオン電池に化けるというもので、 この技術を使えば何処でもリチウムイオン電池化することが可能になり リチウムイオン電池のパッケージに革命的な進化を齎すとのことです。

実際に用意されている動画ではタイルの表面に塗料を幾度かに渡って エアブラシで噴きつけて太陽電池パネルで得た電池を蓄える仕組みが紹介されています。 このパネルを家の外壁などにすればエコハウスの一丁上がりと言う訳ですが これなど見ると日本人としては瓦を思い出さずにはいられません。 太陽光発電+リチウムイオン電池=エコ瓦 なんて構図が浮かんできます。 早い時期の実用化が望まれますね。 下にライス大学が提供するYouTube動画を貼っておきます。

Rice researchers invent paintable battery

塗るだけ と言えば思い出されるのが太陽光発電です。 例えばMSN産経ニュースでは去年2011年の2月7日に 液体シリコンを塗れば太陽電池発電 北陸先端大が世界初 (2019年6月18日現在MSN産経ニュースはサービスを終了して当該記事は閲覧不能となっていますので、同時期2011年2月9日の日刊産業新聞の記事、 液体シリコンで太陽電池 北陸先端大学院大が開発 に新しくリンクを貼り置きます。)を配信しています。 北陸先端科学技術大学院大の下田達也教授らが世界で初めて 液体シリコンを塗布して半導体の膜を作り太陽電池としての発電の成功を伝える記事です。

北陸先端科学技術大学院大学では この人に聞く と題して所属の教授にインタビューしたWebページを設えており、勿論 マテリアルサイエンス研究科 下田達也教授 も用意されています。 多少専門的な内容になりますが興味のある方はご参照されれば好いでしょう。

また朝日新聞には2011年7月19日に 塗る太陽電池、実用化めど 三菱化学、13年春ごろ発売 (2019年6月18日現在記事削除確認)なる記事が配信されています。 塗る太陽電池はその課題である変換効率について世界中で開発競走を繰り広げましたが 三菱化学が薄型として市販される膜状シリコン系の太陽電池の水準に追いつく 10%超えの試作品作成に成功したと言うものです。

そして去年2011年の年末には 新エネルギー・産業技術総合開発機構 通称 NEDO のホームページに設えられた ワシントン事務所・デイリーレポート2011年12月21日号 が追加され以下項目 ノートルダム大学の研究チーム、塗装式の太陽電池を開発 が配信されています。 塗る太陽電池は ソーラーペンキ(solar paint) と呼ばれていますね。 此処に開発されたソーラーペンキ Sun-Believable は変換効率は1%に留まるも廉価に大量生産が可能とされています。

蓄電池にしても太陽電池にしても このように世界中で開発競争が繰り広げられているのは頼もしい限りです。

本記事に紹介した塗るだけリチウムイオン電池と塗るだけ太陽光発電は 実用化されれば工場で一貫生産が可能になりそうでコストも大きく下がりそうです。 そうなれば孰れハイテク瓦工場なんてものが出て来そうで どうにもワクワクさせられるお話しでした。

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