iPhone5の片仮名での検索ボリュームの比較考察

アップルの発表の時期に恒例の あppぇ なるキーワードがまたまた登場したようです。 このキーワードについてはiPhone4Sの発表時にも登場したもので その原因のブログ記事をものしたりもしました。 〔※1〕 何もそう焦って検索しなくても(笑)。

そうまでして知りたい新型iPhoneの、 その登場に合わせて検索ボリュームがどのように変化するか見てみることにしましょう。 下の図が此処1年間の iPhone5 でのGooglトレンドで見た検索ボリュームです。

こう見てみると去年2011年10月のiPhone4S登場直前迄、 今回のiPhone5に優るくらいの検索ボリュームだったのが分かります。 何故今年の機種が去年にそんなに検索されたのでしょう。 実はiPhone 5 と言うのがポイントで、なんとなればその時は未だ 4Sか5かが判然しない状況だったのであった訳で、 覚えていて合点が行く方も多いのではないでしょうか。 従ってiPhone4S登場と共に5でないことが分かって iPhone5の検索ボリュームは一気に下がっているのでした。

実際にiPhone4Sのグラフと重ねた方が分かり易いですから、 下に表示します。

このグラフから4Sは全くのノーマークだったのが分かりますが、 今回は大方の予想通りiPhone5の命名で登場と相成りました。 因みに今年のゴールデンウイーク辺りに4Sと5の検索ボリュームが 逆転しているのも興味深い処です。

斯くも名前は重要なものなのですが、 さてでは日本では去年2011年がスマートフォン元年と言われ、 スマートフォンがかなり一般にも浸透し馴染み深いものとなった中にも iPhoneはその先頭を走る機種ですから、 日本人にも相当馴染み深いものになっていると考えられます。

すると思いつくのは検索に於いて、 アイフォン5 若しくはスマートフォンを略す際にスマホ、と呼び習わされる如く、 アイホン5 と片仮名で検索される機会が増えているのじゃないかと言う気がして来ます。 これを仮説として検証のためのグラフを早速見てみましょう。 下がiPhone5とその2つの検索ボリュームを同じグラフに見てみたものです。

これは地域を日本に絞った結果なのですが、 人々はiPhoneは iPhone とローマ字で検索することが桁違いに多いことが分かります。 カタカナでの検索は少ないと判断せざるを得ません。 しかしその少ない中にも伸びはないのでしょうか? 見てみましょう。

流石に世界で一番売れているスマートフォンだけあって Googleトレンドで表示されるだけの検索ボリュームは擁しているようです。 去年もアイフォン5の名前で期待されたことが上の結果から分かっていますから どうやらカタカナでの検索は増えている気もしますが、 iPhoneユーザーが増えているとなればこのデータもはっきりしません。 ではアイフォン4Sとアイフォン5で比較してみましょう。

iPhoneが新しくなるに連れ、カタカナでの検索が増えている気もしますが、 ユーザー増を考えるとこれも決定的ではありません。 本来はこの如き考察にはユーザー数との相関関係も考慮に入れなければならない処です。

では、最後にバージョンを考えず、 アイフォン及びアイホンでiPhoneの登場時からどれ程検索ボリュームが変化しているのか見てみましょう。 これも本来はユーザー数との相関関係を考慮に入れるべきですが、 それとは別方面から面白い結果が現れたようです。 下の図です。

何と、その黎明期、2007年にはiPhoneは同時にアイホンで検索されていたようなのです。 アイフォンの検索ボリュームがやっとGoogleトレンドに現れるのは 日本での初登場となった2008年の夏です。 それも一瞬のことで直ぐ様アイホンに抜き返されているのでした。 アイホンはiPhoneの黎明期からほぼ横這いとも言える動きを示しています。 アイフォンとアイホンの検索ボリュームが逆転して安定するのは 2009年も末になってからのことなのでした。

恐らくこの時期にiPhoneは日本人に馴染み深いものとなったのではないかと推測されます。 本来はイヤホンなどに見られる如く日本人に於いては フォンはホンに収束するのでしょうが、 外来物としてのファンが音として日本人の耳に親しみ深く浸透し始めたのでしょう。 それまではphoneと言えば従来馴染み深いホンで検索されていたのではないでしょうか。 これがフォンと逆転する時点で日本に於いては恐らくキャズムを超えたのです。 そして2010年より快進撃のiPhoneはスマートフォンの定番として揺ぎ無い地位を日本に確立し、 去年スマートフォン元年を迎えたのでしょう。

スマートフォンを略すに スマフォ か、 スマホ かなどを取り上げたことも有りました。 〔※2〕 さてさて、日本に於いては現時点で定着している音の アイフォンも若しかしたまた孰れホンに収束していくのかも知れません。 ローマ字と2種類のカタカナのiPhoneは更にユーザー数との相関関係を見ながら 調べればなお興味深い考察を齎してくれる気がします。

  1. アップル社のiPhone4S発表と検索キーワード「あppぇ」(はなまるチェック!:2011年10月5日)
  2. スマートフォンとは(スマフォ?スマホ?)(はなまるチェック!:2011年6月8日)
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