外販の機械式ムーブメントのシチズン社の砦を30年間、 ミヨタの名の下に守り続け、今の最新式 キャリバー9015 に繋げたのが キャリバー8200番台[K1] でした。 今猶此のムーブメントは多くの腕時計メーカーに採用され、 其の製造する腕時計の心臓部として稼動しているのです。
キャリバー8215 はグローバル仕様の外販ムーブメントとして扱われ日本のサイトには余り情報は見られず、 例えばWikipediaにしても2013年8月の時点では残念ながら日本版に項目は見られません。 処が英語版には確り該当項目[※1] が用意されており簡潔ではありますが分かり易くまとまっているようです。 以下に大凡の訳を試みれば、 シチズンのグループ企業であるミヨタの8215は多くの腕時計メーカーに採用されるムーブメントであり、 ムーブメント調達メーカーとしてマニュファクチュールならぬ 腕時計メーカーの殆どに其の製造ムーブメントを提供し、 其の採用メーカーとしては Camel、Citizen、Dugena、Festina、Jacques Lemans、Invicta、Lip などが挙げられる、 ハック(秒針停止)機能は持たず21石を用いた左回転の片方向自動巻上式で 其の精度は日差-20秒から+40秒、パワーリザーブは40時間以上であり、 直径26mm、厚さ5.67mm、21,600(beat per hour)即ち凡そ6.5振動である、 とでもなるでしょうか。
更に詳しく仕様を知りたい向きにはミヨタに用意されるWeb頁[※2] から、極専門化向け、若しくは相当のマニア向けとなるでしょう、該当PDF Caliber 8215[※3] がダウンロード出来ます。 此処では現在のキャリバーが8,200番台のミヨタムーブメントの内にも 基本的仕様の揃ったムーブメントが以下の如く記されており確認が出来ます。
採用メーカーは上記Wikipediaに有る以外にもドイツは
また本邦に於いてもミヨタの親会社たるシチズン社は勿論、
エスカム株式会社
の手掛ける
更に其の活躍は地上のみならず、
香港に拠を置くダイバーズウォッチブランド
設計当時よもやセイコー社を皮切りにしてシチズン社も自ら一役買ったクォーツショックを跨ぐ
30年にも渡る外販主要機械式ムーブメントの役割を担わされるとは思ってもみなかったでしょう、
一時社運に隆盛を極めしむるもクォーツムーブメントのコモディティ化に因って収益の悪化するのと
対照的に復興の著しい機械式ムーブメント分野を見ては再び立ち帰らざるを得えず、
しかしシチズン社の30年間の
- "Art is an Explosion". Taro Okamoto's Young Clock Tower in Ginza Tokyo Japan( photo credit: Arjan Richter via Flickr cc)
- 30年の時を越えて蘇ったミヨタ・キャリバー9015ムーブメントと2010年問題(2013年3月18日)
- ナイナイがコンビで身につけるロレックス・エクスプローラーⅠ(2013年5月13日)
- Miyota 8215(Wikipedia, the free encyclopedia)
- DOWNLOAD -MIYOTA MOVEMENT-(シチズン腕時計:ミヨタムーブメント)
- Caliber 8215 -MIYOTA MOVEMENT-(シチズン腕時計:ミヨタムーブメント)
- Werk(Hemess Zeitmesstechnik Uhren aus Glashütte:2019年9月8日ドメイン停止確認)
- 2011年9月、ドレスデン再訪で観た時計達~(Part2)~(『ちょい枯れオヤジ』の腕時計指南)
- セントジョイナスの細やかな作りとそのこだわり(ベゼル時計店:2019年9月8日ドメイン停止確認)
- 腕時計・禁断の選択 妖怪マネマネ(Gontaのブログ)