野鳥保護思想普及のために設けられた一週間をバードウィークと称し、 日本では1950年から設定された愛鳥週間としても親しまれ、 それは5月10日から16日までの7日間と定められ、 本日2012年5月10日は従って愛鳥週間の開始日となります。
バードウィークを前日にひかえた2012年5月9日に 公益財団法人 日本野鳥の会 からプレスリリースが配信されました。 それは バードウィークに因み、日本野鳥の会は 近年減少傾向にあるツバメの目撃情報を広く呼びかけます。 併せて原発事故による放射性物質の影響も調べます。 という、燕の目撃情報を提供して欲しい旨のものです。
何となれば近年めっきり燕がその数を減らしているのだそうです。 プレスリリースの紹介するデータには40年前に比較して半数だとも言われているそうです。 そう言われてみれば、かつては軒先などあちらこちらに見えた燕の巣も 最近は見かけることが少なくなったように思われるのです。
燕の減った原因としては以下列挙する処等が考えられるそうです。 明確な減少原因の探求が望まれるところです。
日本野鳥の会では燕の目撃情報提供依頼にあたり、 環境省に於いて会長で俳優の柳生博さんが2012年5月9日に 記者会見を開き広く一般に呼び掛けてもおり、 多くのメディアに紹介されもしました。 それにより世間にこの問題が周知されることは望ましいことでしょう。 かたむき通信でも僅かながらその一助となればと本記事を起こしました。
日本の初夏の風物詩とも言える燕の子育てや飛翔が見られなくなるのは実に淋しいことです。 ニュースリリースには、 古来より燕は日本人の農山村の営みの中で共存してきた 人と自然との共存を象徴する野鳥 であり、その存在の減少は、私たち日本人の暮らしが大きく変わってきていることを物語っている、 と言及され一読だに胸に染みる一文でした。
何とかこの燕の減少傾向に歯止めが掛かって欲しいものだと思います。 それには研究が欠かせないことでしょう、 そこで今回の燕の目撃情報提供依頼へと話は繋がるのですね。 寄せられた情報は、日本野鳥の会のホームページを通じ、広く公開されるそうで、 恐らく研究資料としても寄与することでしょう。 それにしてもこの調査に併せ無料でプレゼントされるツバメの生活史を紹介した小冊子のタイトルが 消えゆくツバメ と言うのは何とも寂しい話ではありませんか…。 日本野鳥の会には是非とも頑張って欲しく、応援したくも思います。
なお、上に紹介した無料小冊子の申し込みは以下列挙する処の4種類の方法とそれぞれの連絡先となります。
申し込みの際には以下の情報が必要になります。
情報を明記の上で ツバメ小冊子プレゼント係 まで連絡を取って欲しい、とのことです。
追記(2019年2月14日)
本記事に紹介した無償配布のツバメ小冊子は2013年に改めて 『あなたもツバメ子育て応援団』として発刊されましたが、 現在は其の改訂版が制作、発刊されています。 小冊子が発刊されて以降、2015年に掛けて全国調査を日本野鳥の会で実施した結果に於いて ツバメの巣が人為的に落とされる割合が郊外や農村部に比べ都市部で高いことが判明したそうです。 此の結果が周知されるべく改訂された版は、 また加えてツバメの子育てを応援するためのノウハウ、ツバメの生態の解説や全国調査の最新結果も反映した増補版でもあり、 引き続き無料配布されています。
ツバメ小冊子の他に上記の2冊を合わせた3冊の内から単独、 若しくは複数同時選択出来る 野鳥小冊子お申込フォーム から申し込みが可能となっています。 気軽に申し込んで欲しい旨、日本野鳥の会の ツバメ小冊子プレゼント ページには記されています。