ソフトバンク版ドッチーモ?京セラ製ウィルコムDINGO DUAL WX04KはPHS+3Gアンドロイドスマートフォン

PHSは以前はかなり普及したモバイル環境の通信方式で 数社がこれを提供していましたが 今ではソフトバンク子会社の Willcom(ウィルコム) が提供するのみとなりました。

従ってソフトバンク社はPHSサービスを提供可能な企業となります。 かたむき通信2012年5月29日記事 ソフトバンク2012夏モデル発表会、全プラチナバンド(900MHz)対応で正念場 に伝えたようにそのソフトバンク社の夏モデル発表会が実施されました。 しかしその中に本記事で取り扱う機種が含まれていないのは その期待のモデルがウィルコムブランドの機種となる京セラ製の DIGNO DUAL WX04K だからでしょう。 DIGNO DUALはディグノデュアルと発音するようです。

ウィルコムブランドの夏モデルはウィルコム社の2012年5月29日のプレスリリース 2012年夏商戦向け新商品について にソフトバングブランド9モデルと並び3モデルある内の一つとして リリースも <DIGNO DUAL WX04K(京セラ製)の概要> に用意されています。 (ウィルコム社は2019年3月8日現在、ソフトバンクグループ傘下の Y!mobile ブランドのPHS部門となっており記事の掲載されていたドメインは廃止されています。)

リリースに依ればその特徴は、以下列挙する処とされます。

  1. ウィルコム初Android™搭載スマートフォン
  2. PHSと3Gのデュアル方式に対応したスマートフォン
  3. 「だれとでも定額」に対応
  4. 1.2GHzデュアルコアCPUを搭載し、「ULTRA SPEED」にも対応
  5. 定番機能もしっかり対応

中にも最も特徴的なのが2番の PHSと3Gのデュアル方式に対応したスマートフォン という点でしょう。 PHSはウィルコムの主業務、そして3Gはソフトバンクの回線を利用するという寸法です。

このPHSと3G回線が互いに補完し合う良いとこ取りの仕様にネット上では ドッチーモ(Doccimo) の声が上がっています。 ドッチーモとは以前ドコモもPHSに参入していた際、 1999年に販売した機種で携帯回線とPHS回線を一つの端末個体内に内包した 正しく今回発表されたWX04Kと同様のコンセプトを具現化した機種でした。

ドッチーモはそれ程の売上成績を上げることがありませんでしたので、 このコンセプトの後継機種もi-modeを使えるようにした スーパードッチーモが目立つくらいだったでしょうか、 NTTドコモのPHS撤退と共に消えることとなったモデルです。 処が業務用には結構重宝がられてもいたのでした。 その様子を示す記事が日経BPのITproに2005年9月6日 意外と根強い“ドッチーモの次機種”への待望論 (2019年3月8日現在記事削除確認) として配信されています。

記事に依ればドコモの理屈としてはPHSの変わりに無線LANを使え、ということなのですが、 利用者としては既存の無線LANの中に導入するためにはセキュリティを新たに構築するなどの 面倒が伴うため、全く別の回線たるPHSが内包されているのが有り難い訳ですね。

ウィルコムのリリースを見てもおサイフケータイに対応していませんし、 期待された要因でもあるPHS対応のアンドロイド(Android)スマートフォンとしては その搭載アンドロイドバージョン4.0へのバージョンアップも予定されると謳われるものの、 古さを隠せない2.3となっています。 更には今回のソフトバンクの夏モデル発表会の目玉とも言える プラチナバンド にも対応していません。 このためネット上にも失望感が現れる意見も散見されます。

しかしながら以上の経緯を見れば 恐らくはウィルコムの狙いは企業ユーザーにあるのかも知れません。 古くからのウィルコムファンに取ったって 一旦は経営の破綻したウィルコムの新機種は嬉しいニュースには違いないでしょう。

矢張り待望のモデルらしくAscii.jp×デジタルには2012年5月29日記事として 【速報】ウィルコムからキタ! PHS+3GのAndroid スマホ が配信され、最新情報が入り次第更新されると言う 力の入ったものとなっています。

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