GS経営を圧迫する設備投資、まうちゅうのスタンドサービス傘下焼肉えびす連続倒産の憂き目

ガソリンスタンドには傍目からはなかなか見難い投資を要求され それが経営を圧迫することも屡で、 近年は過疎化地域での存続と併せ大きな問題ともなっているとのことです。 このことを分かり易く伝えてくれるのがクリッカーの2012年5月24日の記事 街のガソリンスタンドが次々となくなる!! その意外な理由とは? です。

確かに道行けば、 おや?と思う更地の記憶を辿ってみれば 以前は確か此処にガソリンスタンドが在った筈、 といったような状況に出会すことも増えた気がします。

この記事では確かに言われてみれば 若者の車離れ、エコカーの普及、不景気などでしか 分かり得ないガソリンスタンド経営不振の原因ですが、 そこには一般には知り得ない事情があると言うのです。

それと言うのも消防法改正が2011年2月に施行され、 以下にまとめられるその改正の要点がガソリンスタンド減少の一因として大きいと指摘しています。

  • 40年以上前に埋められた燃料用地下タンクの改修を義務づけ
  • 猶予期間は施行後2年間、2013年2月まで
  • 改修を行わないガソリンスタンドには法的処置がありうる

最低でも100万円から、場合に依っては1,000万円以上の設備投資も免れ得ない事態となってしまうそうで、 唯さえ価格競争に突入しているガソリンスタンド経営にとって致命的ともなり 孰れ廃業を決断せざるを得ない状況が招かれます。

また地域に馴染みのガソリンスタンドなどは過去マイカーブーム華やかなりし頃の建設から ちょうど40年の時を経ようとしている処も多く、 これから廃業が増加するであろうことも予測しており、 特に過疎地では地域の住民に取っても大きな痛手となることが予想されます。

但し消防法の改正もどうしても必要な措置で さもなければタンクの腐食による漏洩事故を招き、 そのまま老朽化を放置すれば土壌汚染と言う深刻な事態となるのも明らかだからです。

以上、実に解決の難しい問題提起がなされているガソリンスタンド業界ですが、 その煽りもあるでしょう、 福島県郡山市へ本拠を置くガソリンスタンド、飲食店経営の株式会社スタンドサービスが 2012年5月28日に福島地裁郡山支部へ民事再生法の適用を申請しました。 帝国データバンクの大型倒産速報に2012年5月12日付けで ガソリンスタンド、飲食店経営 フーズ・フォーラス経営の焼肉店の譲渡先 株式会社スタンドサービス 民事再生法の適用を申請 負債72億2000万円 (2019年3月10日現在記事削除確認) が用意されています。

負債総額は72億2000万円と見られている通り大型倒産で 商圏は東北6県全域に及んでおり福島県内を中心にセルフガソリンスタンド17店舗を開設していました。 地元では店舗展開にあたり ガソリンスタンドまうちゅう ブランドを用い、ネズミのキャラクターと共に親しまれていたそうです。 速報にも 相次ぐ設備投資を借入金に依存していたことから資金面は多忙に推移 とあることからガソリンスタンド事業に設備投資が重く圧し掛かることが慮れます。

スタンドサービス社はまた事業拡張に於いて 飲食店経営にも乗り出していました。 その際買収したのが焼肉レストランチェーンの 焼肉酒家えびす(やきにくざかやえびす) です。 えびすでは2011年4月に集団食中毒が起こり 2010年には石川県金沢市を中心に20店舗まで拡張していた事業も 運営していた株式会社フーズフォーラス(Foods Forus)は2011年7月のに廃業、 この際スタンドサービス社は焼肉酒家えびす20店舗を買収していたのでした。

詰まり焼肉酒家えびすは僅か1年にも満たない期間に 2度の倒産の憂き目を見る事態となってしまったのです。 厳しい世の中と言えど少々苛酷過ぎる運命に従業員の方々が思い遣られます。

スポンサー
スポンサー

この記事をシェアする