ツチノコ は嘗て一世を風靡したブーム時ほどの盛り上がりはありませんが、 捜索の取り組みはどうやら深く静かに定着し 幾分オフザケ感のあった以前より真剣なものとなっているようです。
MSN産経ニュースがこの取り組みの一端を頃日2回に渡り配信したのが以下。
孰れも新潟の糸魚川にツチノコ探検隊が組織され 本格的な捜索が明日2012年6月10日に実施されることを伝えますが、 その発見賞金は何と1億円! 地元企業が協力して賞金を負担するそうですが、 発見時には所有権はそれら地元企業のものとなるそうですから 充分元は取れるでしょうね。
探検隊は10日午前8時に同市西飛山のシャルマン火打スキー場駐車場に集合。 目撃情報のある放山山麓で横一列になって探すローラー作戦を実施。 さらに別の目撃情報があるタブチの池に移動して探す。 午後3時に解散。 当日参加も可で、参加費は特製Tシャツと採れたて山菜天ぷらの振る舞い付きで3千円。 昼食は持参する。
上にツチノコ探検隊の詳細を記事から引用しました。 問い合わせ事務局の電話番号は 090-4136-1727 となっています。 興味のある方は今からでも間に合うかも?
Wikipediaの ツチノコ の項目によれば人がツチノコに興味を示す歴史は縄文時代!からと古いもののようですが、 広く一般に周知されるようになったのはどうやら1970年代のようです。
その嚆矢となったのは 田辺聖子 さんの著作 すべってころんで なのだそうでツチノコ捕獲に情熱を燃やす作家山本素石をモデルとしたこの小説は1972年、 このヒットによりツチノコの名が全国的に知れ渡ることとなったそうです。
その翌1973年に大ヒットとなり全国にツチノコブームを起こしたのが 矢口高雄 さんの描いた漫画 バチヘビ でした。 こちらは記憶に鮮明で当時の子供達は熱狂したものです。 悪ガキどもが集まってそれぞれ気の赴くままに探検隊を組織、 近所のドブ川や裏山を捜索したものでした。 矢口高雄さんと言えば漫画 釣りキチ三平 で有名で、穏やかな茅葺屋根の連なる村の風景、 キラキラと輝く川面や撓る棹のリアルな描写が子供達の胸躍らせたものでした。 釣りキチ三平 は今 釣りキチ三平(川釣りselection ) 全16巻セット 講談社漫画文庫 や 釣りキチ三平[DVD] も出ているんですね。 流石往年の名作漫画です。
そして国民的漫画 ドラえもん の登場です。 数多くの短編を長期に渡って発表されたドラえもんの内にもツチノコを描いたエピソード ツチノコさがそう が発表されたのは1974年の雑誌 小学五年生 だそうで、また翌1975年には ツチノコ見つけた! が 小学六年生 に掲載されてもいるそうです。
正しく当時の小学生の様子を伝えてくれ、風俗研究にも意味のある漫画ですね。 百年もしたら貴重な資料となるのは間違いないでしょう。 そしてこのドラえもんが台湾へ輸出されたことで、 台湾の多くの学生たちにはツチノコの姿として、 これらの作中で漫画風にアレンジされたツチノコのイメージが定着している とのことでその影響力に驚かされます。
因みに本記事末尾、下の写真がそのイメージで作られたパスケースで、 この他にも本記事冒頭に掲載する写真の ドラえもん ツチノコ 液晶クリーナー や ドラえもん ツチノコ ティッシュボックスカバー して商品化されていますから大変なものです。
ツチノコ人気は遂にはテレビ番組にも及びフジテレビ系バラエティ番組の 奇跡体験アンビリバボー でも取り上げられました。 ビートたけしさんと所ジョージさんが司会の愉快な番組ですね。 Wikipediaではこのツチノコの話題は 太平洋戦争当時の日本軍が捕獲し、軍の研究所で飼育、観察されていた ものだとしています。 ツチノコの謎は深まるばかり…。
丸山隆志さんを隊長とする糸魚川つちのこ探検隊が組織されるのは今回で7回目、 これまでは成果はあがっていませんが、 さて今年は如何相成りますでしょうか。