帝人化成AM1100ZV開発~サンシェード要らずで駐車場の風景も変わる

真夏ならずとも駐車場に止められた自動車のフロントガラスの内側には 何やら無粋な蛇腹の衝立が立てられています。 銀色のものが多いようですがキャラクターなどをあしらったものもあるようで、 中を覘きたい訳でもないのですが その違和感は少し引っ掛かるものがあるようです。

衝立を広げる方だって好んで広げたい訳じゃないでしょう。 普段の置き場はシートに置いておくとしても いちいち車から降りる度に広げて設置して 用事が終わって戻ってきたら畳み直して仕舞い込む、 と言う面倒臭さは否めません。

何故こんな厭わしい行為をなすかと言えば 一重に熱対策なのはどちらも良くご存知の処、 知らずと初めて見た方でも一目瞭然、 先ずは致し方なしとされる サンシェード は日除けカーアイテムです。 同様にカーウインドウに貼る熱対策フィルムや吸盤型のスクリーンも大いに目にする昨今です。

斯様に熱対策は自動車に必須の事案にも関わらず 従来は純正でこれに対応する仕様はなかったんじゃないでしょうか。 UVカットフィルムやガラスと言うものもありますが、 これは紫外線対策で紫外線は化学反応の影響が大きいですから 日焼けや染み、ソバカス、皮膚病などの対策が主たる目的です。

紫外線の可視光帯域の逆側に位置するのが赤外線で、 此方が主に影響を及ぼすのが熱です。 赤外線の帯域は熱に転換し易い性質を持つため 輻射熱を伝達し易いのですね。 従って自動車内に差し込む可視光線は其のままに赤外線だけ遮断出来れば 即ち熱対策がなる理屈です。

この便利な自動車ガラスの素材としての ポリカーボネート樹脂 の開発に 帝人化成株式会社 が成功したとの情報が入って来ました。 日刊工業新聞の2012年7月25日にニュース 帝人化成、光を通して熱遮断する樹脂開発-車用ガラス代替 の伝える処です。

まだ帝人化成サイトにはこのニュースリリースの配信がないのは しばしば見られるまだまだ企業にWebサイトが軽んじられている部分で残念ですが、 その内詳細情報も齎されるでしょう。 商品名は AM-1100VZ と呼ばれ赤外線を吸収する特殊な微粒子の配合されたポリカーボネイト樹脂で、 従来のポリカーボネイト樹脂に比較して輻射熱伝達率は7割減ほどであるようですから かなり車内温度も低下が見込めます。

これで乗降時の面倒なサンシェードの扱いもせずに済んで 置き場の苦労もなく車内も快適、 また外観に違和感のある銀色の目に刺さるようなギラギラもなくなって 真夏の日差しを照り返すアスファルトの上を歩くときもほんの少し涼しくなるかも知れません。

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