突然現れた恐竜が困っていた人を助けると言う、 ひとつ面白い動画を以下にシェアしましょう。
この動画はプロフェッショナル用に工具を製造する 株式会社エンジニア が自社の看板製品の販売促進を鑑みて仕立て上げたオリジナルキャラクターでその名前を ネジ・ザ・ウルス と称し ウルスの大冒険(2022年7月23日現在当該コンテンツ削除確認) と言う専用ページまで用意されています。 動画の他には漫画も用意されてとても楽しいものですが、 子供向けとも思われるこの販促は従来プロ向けに工具を調達して来た同社が 一般向けに舵を切った象徴とも言えるものです。
同社ではこの如き手法を含めた販促に4要素が有るとし、それ等 マーケティング・パテント・デザイン・プロモーション から頭文字を取って MPDP と呼んでいます。 ヒットを大ヒットに広げたブレークの切っ掛けとなったのはタレントの 所ジョージ さんにメディアで紹介されたことでした。 同社の販売戦略が花開いた瞬間でもあったでしょう。
このキャラクターで売らんとしているのはその名の通りの ネジザウルス であり、この商品、売れに売れて日本でそのシリーズ合わせた販売累計が 120万本 と言いますから恐れ入ります。 ねじ山が舐められ崩れて+型や-型を保っていなかったりすれば 外すのに大変な苦労を伴う処となるは多くの人の経験済みのものでしょう、 冒頭紹介の動画の通り強力な牙を有する恐竜の如きこの ネジザウルスに掛かれば造作も無く苦心惨憺したネジを回し外してしまうのですから、 商品力は申し分なく、これに同社独自の販促が相俟って 大ヒットするのも頷けようと言うものです。
どんなに固まって動かなくなってしまったネジでさえ その頭に強力に噛み付いて離さないのには秘密がありました。 ネジザウルスには同社が取得している以下の特許が活かされています。
更には最新のCADソフトを用いたり、 かたむき通信にも扱った新分野の 3Dプリンター[K1] を用いて顧客の声を余す処なく反映するべく設計がなされています。 この模様を知らせてくれる記事はCAD Japanに去年2011年12月に エンジニア代表取締役社長 高崎充弘 氏のインタビューも交え配信[※1] されています。 而して右下のネジザウルスのラインナップは構成されているのでした。
同社は昭和47年(1972年)に大阪市に開業以来 プロフェッショナル向けに工具ツールを開発して来ましたが、 或る種その形態に限界を感じてもいました。 代表の高崎氏は強い決心で一般コンシューマ向け市場に乗り出したのです。 その際目を付けたのが多くの人が困っている固まってしまったネジだったのです。
従来は錆などで固着して回し難くなったネジは ショックドライバーやバイスプライヤーなど用いて外すものでしたが 余り一般家庭に普及した工具でないのは確かです。 其処にはもっとお手軽なツールが必要であり 同社のプライヤーを一般向けに改善、ネジ回しに特化してその市場に切り込んだのでした。 そしてそれは見事に成功したのです。
ウルスの大冒険を見れば漫画などは多国語向きに配信されています。
日本に留まらず同社は積極的な多言語展開を図っているのは海外進出を目論んでいるのでした。
既にアメリカには進出してネジザウルスは3,000本の販売実績があります。
しかしその名前はネジザウルスにあらずして
バンプライヤーズ
と称し、吸血鬼の
- 開かれる新市場 3Dプリンター(2012年10月6日)
- 株式会社エンジニア - コンシューマ製品/SolidWorks導入事例(CAD Japan:2011年12月)