下の漫画にあるような出来事から長い間、読書灯を所有せずに来ました。
はなまるウゴ絵日記「電気スタンド」
何となれば、一つには就寝時のお供がスマホやタブレットに移り変わり、 段々と書籍の出番が奪われて行ったと言う理由があります。 バックライトを有したITガジェットは暗闇でも視聴可能で、余り目には宜しくないかも知れませんが、 強いて読書灯のお世話にならずとも、視聴可能である事情があります。 もう一つにはしっくり来る、機能と言いましょうか、デザインと言いましょうか、 思いに嵌まり込む製品に巡りあわなかった点が有ります。 ホームセンターや家具屋、大手スーバー、電化量販店などに足を運んだ際には、其の度に 電灯コーナを見て回り、多くの製品が有るのは目にするのですが、 どうにも食指が動きませんでした。 今では省電力、長寿命のLED製品の品揃えも廉価で豊富となり、選択には困らないように思えるのに、 卓上型、クリップ型、さまざまな機能の品揃えにももう一つピンと来ません。
エレクターシェルフ
扨、元来、米国インター・メトロ社が業務用として開発したエレクターは、現在では エレクター株式会社 と改称した 日本エレクターシェルフ株式会社 により1966年か日本で取り扱われ、シンプルで頑丈で錆び難く、 其の上、機能的なデザインが一般にも大いに受けて、 遂には1994年、家庭用に ホームエレクター が開発され、前世紀末には遂に広く一般家庭にも浸透しました。 特にIT系のプログラマーなどは挙って組み合わせ可能なステンレス剥き出しのパイプやメッシュを独自にカスタマイズし、 己の開発環境を飾り立てた様に思います。
今では当該ジャンルでは
電気スタンドに付いては取扱店へ出向く折に付け製品群を眺むるに、
卓上型の電気スタンドでは如何に土台が幅広であろうと所詮は卓上の限界、
肘で小突いて動かないような火鉢の如き安定するような商品は各社の品揃えに期待すべくも有りません。
ちょいちょい光源の向きを設定するのが面倒であれば一度設置したら成る可く動かず在って欲しくあります。
ならば土台が宙に受けば肘も頭も当たらず具合が宜しいとクリップ型の製品を見れば、廉価で結構な品揃えが用意されています。
クリップ形の品揃えを見るに凡そはクリップ、若しくはクランプを挟む
然うとなれば、俄然パイプにクリップするクリップ型電灯に考えが傾き、 的は更に絞られたとばかり、取扱店へ出向いた折の捜索範囲も狭まるのですが、 矢張り基本的にクリップ、クランプ型の電灯は平板の隅に止める想定の製品ですので、 焦点が狭まり過ぎた余りに画角に何も写り込まない事態が招かれてしまいました。
設計の肝との邂逅
斯うしてもやもやした懸案事を脳裏に一つ抱え消光していた或る日、 此れとは別の懸案事にホームセンターでエレクターシェルフ擬きのパーツを眺め、 どうも思うところと違うと店内徘徊を始め、 此の時も丸型クリップライトなど冷やかしつつ、 金具コーナーで息を飲むと同時に足が止まったのです。 其の基因こそ 八幡ねじステンレスステー No.58 でした。 此れをホームセンターの棚に発見した瞬間、一つの懸案事の解決手法の全てが鮮やかに、 一連が滞りなく紐付いて脳裏に浮かび上がったのでした。
こんな際の直感は大抵正しく有りますが、兎も角念の為、 此の自らに息を飲ませた金具が果たしてエレクターシェルフのパイプに適合するのかを知りたくあります。 此のステンレスステーの適合径はΦ25mmです。 其の数字を口の中に繰り返しながらエレクターシェルフコーナーへ足を運べばパイプの径はΦ25mm、 まるで誂えた様ではありませんか。
実は手元のスチールラックは純正のエレクターシェルフではなく、
其の時、其の時で場当たり的に入手した代物ですが、
上手い具合にと言うか、当然と言うか、エレクターシェルフのフォロワー企業も此のパイプのサイズは揃えてあります。
先ずはΦ25mmであれば問題なく装着可能の筈で、其れでも店頭価格が一つ508円と思ったより高額であれば、念の為、
脳内設計図想定の四つではなく、二つだけレジに持ち寄った次第、帰宅して直ぐに、ノギスを当てる迄もなく、
二つのステンレスステーでスチールラックのパイプを挟み込む現物合わせをすれば、思った通り、ピタリと適合したのでした。
此れこそ本題の肝にて首尾宜しければ、もう一組ステンレスステーを入手し、
縦方向に其の
蛍光管型LED電灯
もう一つ重要なのか肝腎要の電灯其のものですが、 此れは発光ダイオード、即ち「LED」の三文字が世の中に乱舞するほど敷衍し、 昔ながらの白熱電球、蛍光灯の肩身が狭くなるだろう程の様相を呈せば、選択に困るくらいの関連商品が並ぶ中に、 小さなLED灯を直線に並べて蛍光灯を模した製品も幾種類か店頭に見られるようになりました。 LEDの長所となれば省電力、長寿命が頻繁に言われますが、小さく軽いのも大きなメリットだと思います。 此方は八幡ねじステンレスステー程の要請も必要とせず、拘りもなければ、 店頭に並ぶ幾つかの製品から一つ手に取った、と言う感じで、 敢えて言えば思わぬスイッチのオン、オフ動作を嫌い、 非接触型ではなく昔馴染みのシーソー型のロッカースイッチを選択要因としたくらいで、 斯くして居並ぶ蛍光管形LED灯から選んだのがオーム電機の エコスリム 6.5W 昼光色 LT-NLD65D-HN です。 如何やら此れらは商店などのガラスケースの陳列用のものらしくありますが、 自ら描いた設計図にはお誂え向きの製品であり、 実は此れ等の商品を常日頃目にしていたからこその一瞬で書き上げ得た脳内設計図でもありました。
ステンレスステー追加分一
エレクターシェルフとステンレスステーの接合
先ず取り組むのは今回の肝となるエレクターシェルフとステンレスステーの接合です。 誂えた様である、としたのも頭の中だけですので現物合わせで検証しながら組み立てて行きます。 下の「エレクターシェルフとステンレスステーの接合部組立図」が一連の流れで、 「①部品図」に必要部品を示してあります。 「②ゴムシート切り出し」は上に記載したホームセンターで購入したゴムシートから 八幡ねじステンレスステーNo.58に幅と長さを合わせてカッターで切り出した図です。 「③組立図1」は対にした二つの八幡ねじステンレスステーNo.58に切り出したゴムシートを挟み込んで、 エレクターシェルフに組み付ける直前の図で、 ゴムシートは金属部が擦れ合ってエレクターシェルフが傷付くのを防ぐ意味と、 摩擦増加によるステンレスステーのズレを防ぐ意味合いがあります。
Φ8mmの六角ネジでエレクターシェルフに組みつけた対のステンレスステーを 六角レンチで螺子留めしているのが「④組立図2」で「⑤組立図3」は其の途中、横から撮影した図で、 六角ネジを確り締め込んで「⑥完成図」となります。
ステンテスステーとLEDホルダーの接合
次にエレクターシェルフに接合したステンレスステーにLEDの付属するLEDホルダーを接合します。 下の左図が購入したLEDのパッケージを解いた状態でパッケージ手前にLEDホルダーが梱入されているのが見えます。 其の右では試しにLED灯を点灯して見ています。
オーム電機のLED灯 エコスリム 6.5W 昼光色 LT-NLD65D-HN にはLED灯が塩梅良く嵌まる専用のホルダーが付属しており、 此れを壁面などに留めてLED灯を嵌め込んで使用するという構図です。 今回の独自設計では此のLEDホルダーを八幡ねじのステンレスステーに留めてやれば、 両者が相俟ってエレクターシェルフとLED灯とのジョイント部品として機能すると言う目論見です。 付属のホルダーは、一方は接合部と同じ方向を照らす用途のI字型と、 もう一方は接合部と直角に向きを変え照らす用途のL字型の二種類用意されていますが、今回はL字型を使用します。
オーム電機のLED灯には一応、ホルダーを然るべき箇所へ螺子留めする皿小螺子も付属するのですが、 先の尖った木螺子で壁や柱などの木材への接合を想定している様ですので、 使えなくもありませんが今回の目的には少々合致し兼ねます。 其処で別途用意したのがナットとセットになった皿小螺子です。 此の仕様の為に併せて下の図の如き、スペーサー兼緩衝材のワッシャーも入手しています。
此れ等をLEDホルダーと組み合わせたのが上の「LEDホルダーに皿小螺子とワッシャーをセットした図」で、 寸法さえ間違わなければ綺麗に収まってくれます。 其の右の図にある如く、此れを以て八幡ねじステンレスステーに螺子留めします。
斯くて想定通りの格好が得られたのが上の図で、LED灯を迎え入れる準備は万端整い、 当然の様に「エレクターシェルフにセットされたLED灯」に有る如く、 オーム電機のエコスリム は、まるでエレクターシェルフのオプション部品とでも見紛うほどの様子で、 縦パイプに沿いながら見た目も整然と収まってくれました。
完成した枕元の縦型読書灯
長い間、枕元に電気スタンド無しで過ごし、漸く其の復活と相成リましたが、 考えて見れば、八幡ねじのステンレスステーと巡り合い、脳内に設計図が彷彿とされてからは僅かの期間で其の時はやって来ました。 楽しみに待った夜にカーテンを引いて、 完成成った枕元の縦型読書灯を点灯してみましたが、 手前味噌ながら実に具合宜しくあります。 下に完成した枕元の縦型読書灯の表裏両側から見た図を貼り置きましょう。
出来上がりは、頭の中で描いた設計図通り寸分の狂いもなく現出してくれ、 狙い通りの出来に、爽快で痛快の念すら感じられます。 此処迄思い通りに事が運ぶとは思いも掛けず、 従ってこそ本ブログに記事にしてやろうとのモチベーションにもなり、此処にものしたのでした。
例え寝落ちしても此のLED灯の消費電力は6.5Wにて通常のLED電気スタンドと同等で、 例えばシーリングライトなどの消費電力をざっと一覧すれば大凡25W〜35W程度ですので、 室内灯を点けっ放しで寝落ちするよりかは、随分とお得な勘定です。
本記事に言う脳内設計図という肝さえ整えば、 組み立てについては螺子留めだけでとても簡単です。 部品のサイズについては少し気を付ける必要がありますが、 螺子類はサイズが必ず記入されていますからスマホにでもメモして買い物すれば大丈夫でしょう。
価格については、通常、1,000円から2,000円程度の電気スタンドを思えば、 肝となる八幡ねじステンレスステーだけでも2,000円掛かってしまい、 LED灯の価格も考慮すれば、幾分余計に経費は掛かってしまいますが、 自らの感想を述ぶれば、些か高価なりとも補って余り有る満足感が得られます。 材料については、ステンレスステー、LED灯以外には下手をすれば、 家庭内にある余りもので済ませられるかも知れない程の一般的材料かにも思いますし、 例え購入しても高価な材料は有りません。
結言
今回は必要に迫られ切実だった読書灯に関して自作を敢行し首尾良く運んだのでしたが、
斯う巧く行くとちょいと他の案件にも応用してやりたくなります。
実は現在、寝っ転がって閲覧する際のタブレットの置き方の問題を抱えています。
ベッドサイドに
最後に今回自作の枕元の縦型読書灯に些か問題があるとすれば、 シーソー型のロッカースイッチ仕様のLED灯の選択から、 必然的にオン、オフの二つの状態を切り替えるだけの機能となり、従って光量の調整が効きません。 点いているか、消えているかの二択です。 読書したまま寝落ちすれば、天井の室内灯程ではありませんが、 煌々と部屋が照らされた状態で一夜を経てしまいます。 此れが他に品揃えされた段階型光量の機能のLED灯であれば、 例えばiPadを視聴する際など光量を落として使用すれば、其の儘寝落ちしても、 幾分か不夜城などの異名を近所から取らなくて済むでしょう。 其れでも、関しては今回の肝たる八幡ねじのステンレスステーを以て、 エレクターシェルフにホルダー機能を持たせるに成功していますので、 即ち比較的容易にLED灯の交換が可能となり、少々でも我慢し切れぬ状況が招かれようとも、 必要なLED灯製品に交換するだけです。 それこそ卓上型やクリップ型の電灯などを採用した状況に比較して融通が効くものと考えています。
さてもさても斯様に満足行くガジェットを手に入れて、してやったりと頃日には珍しい形の満足感を得られ、
今日も今日とて、寝たままiPadを見られるようにしようなどと怠惰な妄想を広げながら、
申し分ない環境で就寝前の