明治の文豪 夏目漱石 の三部作と言えば周知の如く、1908年から1910年に掛けて、 以下列挙する処の朝日新聞紙上に連載された小説です。
実はこの三部作に於いては漱石直筆の原稿がほぼ揃っており 現在も確りと保存されているそうなのですが、 残念ながら4枚だけ欠落があったのだそうです。
その欠落部分は 門 の104回の連載に於ける 連載第14回の8枚目と第70回の5、6、7目のたった4枚であったのだとか。
その貴重な失われた4枚が100年以上の時を経た 現代2012年の6月22日に発見されたのが明らかにされました。 これが極めて希少な事態であることは言われなくたって分かります。 それこそ漱石の筆跡であるからこそ その貴重さ、重要さに、今迄何処に在ろうと大切にされて来たのでしょう、 原稿は福島市の個人宅に所蔵されていたのだそうです。
勿論ことの重大さに各メディアの一斉に伝える処となりました。 その一つ時事通信の2012年6月22日の記事 漱石の直筆原稿4枚発見=「門」の全751枚がそろう (2019年5月25日現在記事削除確認)にリンクを貼り置きます。
記事に依れば 門 の残りの原稿は 五島美術館 と同住所の 大東急記念文庫 に保管されていたのだそうでこれで全751枚の直筆原稿が揃いました。
因みに三部作の他の 三四郎 については奈良県天理市の 天理大付属天理図書館 に所蔵され、また それから については奈良県吉野町 公益財団法人 阪本龍門文庫 (「財団法人阪本龍門文庫」は、平成24年(2012)4月1日付けで、「公益財団法人阪本龍門文庫」に名称を変更しています。)に所蔵されているのだそうです。
これで三部作全ての原稿が揃ったとなれば、 集英社新書ヴィジュアル版として上梓されている 直筆で読む「坊っちやん」 のような漱石の直筆が見られる書籍も この三部作セットで出版されたりすることもあるのではないでしょうか? 原寸大の豪華版本でも充分売れるような気がします。