高速道路自動走行レーン計画~国土交通省がヒューマンエラー撲滅へ向け10年後のオートパイロットシステム実用化目指す

自動車事故の多くはヒューマンエラー、 人間の操作ミスなどが原因で引き起こされるものが多いことは明らかでしょう。 出来得ればその人間に元が有る事故原因は取り除きたいもの、 そんな想いがGoogleの 自律型自動車実験Google自動運転車が公道で自動走行テストする許可取得 :2012年5月9日記事参照)や スバル アイサイトがっちりマンデーでも紹介の渋滞運転ラクラク装置アイサイトをスバル全車搭載、BRZも検討 :2012年6月17日記事参照)などの形に結実しているのだと思います。

行政もこの想いは同じであることは確かで その直截的な原因の一つとしては頃日打ち続いた高速道路に於けるバス事故があり、 それに対しては国土交通省がホームページ上に バス事業のあり方検討会 も用意していることからも分かります。

国土交通省が更に積極的に自動車事故のヒューマンエラーに対して Google車やスバルとは異なる行政ならではの方面からの取り組みが 2012年3月26日発表の報道資料 次世代ITSに関する勉強会のとりまとめについて にあります。

これに於いて別添1の 次世代ITSに関する勉強会 とりまとめ概要 を見ればこの第1項目の 勉強会の目的、経緯等 にその目的は 高速道路の自動運転の実現 であり、この新しい概念に対する必要な検討をなすもの、としています。

この概念がGoogleやスバルなど民間の個々の自動車が自律的に制御される発想と 少々異なるのは自動運転の専用レーンを設けるという点に有るでしょう。 それは第3項目の 現在の技術水準 に自動運転の要素技術として、以下列挙する処から伺うことが出来ます。

  • 前後の制御:前方車両との車間距離を検知して制御を行うもの
  • 左右の制御:白線を検知して同一車線の走行を支援するレーンキープアシストが製品化済み

第4項目の 自動運転の実用化に向けた主な課題 に於いてはこの到達すべき自動運転システムを国土交通省では オートパイロットシステム と呼ぶことにし、そのロードマップは第5項目に記される処で、 2020年代初頭をその実現時期としていますので 約10年後が見込まれていることになります。

さて、このオートパイロットシステムの実現に向け 国土交通省が遂に一歩を踏み出すようで上の別添1の第6項目 検討体制 に記されていたオートパイロットシステムの実現のための有識者を加えた検討会を 省内に2012年今月6月以内に設置、本格的な議論を開始することが 読売新聞2012年6月23日の記事 高速道、夢の自動走行…10年程度で実現目指す (2019年5月24日現在記事削除確認)に伝えられました。

どのような体制でどのような議論が展開されるのか実に楽しみです。 国土交通省の言う現在の技術水準に於ける前後の制御などは スバルのアイサイト技術などが応用可能であるのは間違いないでしょう。 勿論米国発ではありますがGoogle社の知見なども取り入れて欲しいと思います。 そして一層の官民協力体制でこのプロジェクトが組織され、 出来得れば前倒しの実現も現実的となるような状況が待望されます。

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