自動車業界に大きな波紋を起こし、 各メーカーに様々な思惑を起こさせしめた新自動車枠 超小型車 の試乗会が過ぐる2012年6月18日に東京霞が関の国土交通省駐車場で 羽田国土交通大臣参加の下、実施されました。 参加したのは以下列挙する5メーカーです。
この内、実走行が可能なのは トヨタ車体のコムスと日産のニュー・モビリティ・コンセプトで 羽田国土交通大臣自らが運転して見せました。 かたむき通信には超小型車については2012年5月27日に 超小型車~約半世紀振りに自動車に新車両区分検討開始 を、またトヨタ車体のコムスについては2012年6月9日に トヨタ車体から今夏発売予定のコムス(COMS)が超小型車認定第1号の模様 に紹介しました。
既に実際に試乗可能な超小型車を用意している トヨタと日産は超小型新カテゴリーに積極的と捉えて良いでしょう。
トヨタについては6月9日の記事に開発者の言も合わせ紹介しましたが、 一方の日産についてはカルロス・ゴーン社長が意欲的だと伝えられ、 ニュー・モビリティ・コンセプトについても 日産ゼロ・エミッションサイト|NISSAN New Mobility CONCEPT と専用サイトが用意されその積極性を伺わせます。
実はこの日産のニュー・モビリティ・コンセプトは
コンセプトと名の付いた市場車とは言え既に日産と関係のある
フランスはルノー社で
またトヨタと日産は超小型車に積極的となるもう一つの理由があります。 それは両社とも従来、軽自動車の税制優遇に批判的な立場を取ってきたからです。 軽自動車をラインナップに有しない両社からすれば自然な主張ですが、 となれば軽自動車を主戦力としているメーカーは自然、反対の立場となります。 今回国土交通省の試乗会に試乗車を提供したものの ダイハツ工業とスズキ及びホンダは内心ホゾを噛む思いでもあるようです。
また超小型車についてはそれを受け入れるに当たって 社会全体としての問題も抱えています。 Sankei.bizが2012年6月21日に配信した記事 超小型車に“乗れない”メーカー 官主導で市場性の視点欠落 では行政側には先鋭的な形でそれが記されています。 問題点を列挙するとすれば以下となるでしょう。
所轄官庁の思惑、メーカーの思惑、果ては国際問題迄包含される問題に 超小型車の導入はなかなか敷居が高く、 2012年今秋の設置を予定するもののまだまだ予断は許されないのかも知れません。
追記(2012年7月2日)
トヨタ車体からコムス(COMS)が発売されたのを受け トヨタ車体から超小型車第1号コムス(COMS)発売、実質負担額59万8,000円から を配信しました。
追記(2012年7月8日)
超小型車を取り巻く情報が少しづつ出て来ましたので トヨタ車体コムス(COMS)発売後の超小型車の動静 にまとめて配信しました。
追記(2019年11月13日)
二官庁を情報源とすると思われる報道記事を受け、 超小型車認定制度の国交省案へのパブリックコメント募集に規格概要を見る に超小型EVに関する対照的な国土交通省と経済産業省の姿勢について追記しました。