戦後最大の倒産劇、三光汽船が再び会社更生法適用申請

三光汽船の再倒産をかたむき通信に2012年3月10日 戦後最大の倒産で会社更生法適用の三光汽船が再び倒産 として伝えたのは 事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き) を活用し、経営再建を目指す方向で最終調整中であったからでしたが、 この時は所謂私的整理の範疇でした。

しかし自力再建が相適わず、法的整理に踏み出すことになりました。 多くのメディアが三光汽船の会社更生法の適用申請を ニュースとして配信する処です。

報道機関各局に依ってその負債総額は、異同はあるものの以下が列挙出来ます。

  • 47NEWS:1,558億円(2019年6月12日現在記事削除確認)
  • ウォールストリートジャーナル:755億円(2019年6月12日現在記事削除確認)
  • MSN産経ニュース:1,558億円(2019年6月12日現在webサイト停止確認)
  • 日経新聞:1,000億円→1,500億円超
  • 西日本新聞:755億円→1,558億円(2019年6月12日現在記事削除確認)
  • 毎日新聞:1,558億円(2019年6月12日現在記事削除確認)

帝国データバンクの大型倒産速報では 外航海上運送 三光汽船株式会社 会社更生法の適用を申請 負債1558億円 (2019年6月12日現在記事削除確認)及び、東京商工リサーチ 三光汽船(株)~2度目の会社更生法申請 事業再生ADR成立せず~ と1,558億円とされています。

かたむき通信に3月10日伝えて以降 3月15日に事業再生実務家協会に事業再生ADR手続の利用を申請し、 第1回債権者会議を3月29日に開催、3月30日には手続きが受理されました。 6月1日には第2回債権者会議も開かれましたがしかし 自社船が海外で差し押さえられたことなどで、事業再生計画案の策定が不能となり、 遂には自力再建を断念、今回の会社更生法申請となったものと見られます。

吉田市之助氏により1934年に三光海運として業務開始された 三光汽船はかたむき通信3月10日の記事にも記したように 1985年には負債総額5200億円という戦後最大の企業倒産として 会社更生法適用の申請という事態を招き 当時戦後最大の倒産と話題となる処でした。

その後管財人等の尽力も有って急速に業績回復させ、 遂には98年2月に更生債務残金165億円を繰り上げ返済し、 更生手続きを終結していたのです。

しかし世界情勢は三光汽船に取って決して好いものではありませんでした。 例のリーマン・ショックからの世界的な経済環境の悪化、 そして近年の円高傾向、 不採算船の売却など何とかしようとはするものの適わず 巨額の赤字決済を甘受する以外なかったのです。 東京商工リサーチには平成24年3月期年商は996億円に落ち込み、 経常赤字313億円、純損失1,104億円を計上と、 また帝国データバンクには2011年3月期の年収入高は約1,255億8600万円にダウン、 約157億8300万円の最終赤字と、伝えられています。

一度は会社更生法の手続きを終了した同社が、 再び会社更生法を申請する処となってしまいましたが、 果たして再度手続きを終えることは出来るでしょうか。

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