2014年も明けた元旦早々にイタリアの
省エネ化や電動化、または自動運転[K1・2] などの新技術を取り込まねばならない自動車業界にあっては生き残りの指標とも言われる 世界販売1,000万台 を見込め、現在4強として其の規模を達成し所謂 1,000万台クラブ のメンバーとも目される、 日本トヨタ自動車、米国ゼネラルモーターズ、独逸フォルクスワーゲン、ルノー・日産連合、 に後れを取ってはならじとばかりに今回 本田技研工業株式会社 を抜いて業界第7位に躍り出たフィアット社の念願の事案だったのだとも言われています。
1987年から1993年に掛け今回子会社足るクライスラー社の嘗て傘下にあったのがイタリアの
此のウラカンはかたむき通信にも伝えた
またウラカンにはランボルギーニ社のサブドメインを用いて公式のサイト Discover the New Lamborghini Huracán も用意され、ふんだんな動画があしらわれる豪華な拵えとなっています。
ディザー広告めいてはいますが THE NEW LAMBORGHINI HURACÁN WISHES YOU A HAPPY 2014. と画面にメッセージの映し出される Discover the New Lamborghini Huracán - video や、4本の物語映画風の episode-1 、 episode-2 、 episode-3 、 episode-4 (2019年9月28日現在各動画記事削除確認)などもあり、否が応でも期待を盛り上げられもします。
左の GENROQ(ゲンロク)2014年2月号 では第一章を 2014年の主役たち とし其の一つに 新たなるV10ランボルギーニ・ウラカンLP610-4 を挙げ 待ち望まれた新生。 と題して38頁から6頁が割かれ 山崎元裕 氏の手になる現地取材のレポートが掲載されています。
ランボルギーニブランパンスーパートロフェオのワールドファイナル[※4] の翌日と言いますから2013年11月24日のことでしょう、 正式発表に先立つこと凡そ1箇月と時期的にかなり早いもので流石に専門誌GENROQの面目躍如足りて、 ボローニャ空港に降り立った氏は其処から程近い場所にて正式な発表迄は一切漏らさない旨の重々しいドキュメントへの署名を以て 始めて新生ウラカンへのアプローチが許された、とします。 此のボローニャでのウラカンとのファーストコンタクトには ガヤルドも用意されていたと言い、比較も含めた内容となっているのはファンには嬉しいレポートとなるでしょう。
唯或る程度は記されるものの未だ此処にもスペックの詳細に及ぶものは不明なもので 従ってベビーブルファンは勿論ランボルギーニファンは ランボルギーニ社から発表されている今年2014年3月6日から16日に掛けてジュネーブで催される第84回 モーターショー (84th International Motor Show, Palexpo, 6th to 16th March 2014. World premieres in car industry, international car exposition 2019年9月28日現在、当該サイトにアクセスするとジュネーブモーターショーにリダイレクト処理されます。)での此れからの同社の屋台骨を支えるであろうウラカンの正式公開、ワールドプレミアが楽しみとなる筈ですが、 レポートの最後にはジュネーブショー迄に2014年1月から世界60都市に於いて130回以上のプレビューイベントが催され、 VIPカスタマーには順次披露され、その後ジュネーブショーでオフィシャルデビューするともされていますから、 若し読者貴辺がランボルギーニ社からVIP顧客として扱われているならば 一般よりは少し早く其の雄姿にお目に掛かれるもする筈です。
ランボルギーニ社にVIP足らぬ際には 其れでも少しでもニューベビーブルの様子を垣間見たい向きには有り難いことに 写真も未だ出回るに至らぬ中にも徐々に増えては来つつあり、 上記したように公式サイトにも様子の窺われる動画の見られると共に、 またYouTubeに共有される動画なども見られるようになって来ました。 下に今ならではとも言える内容の前モデルであるガヤルドとの比較なども交える動画を2つ程貼り置きましょう。
斯くも10年振りの主力のモデルチェンジに盛り上がるランボルギーニ社を含めた 輸入車登録台数の推移 をJAIAから提供されるデータ[※5] から同社と輸入台数の似通ったメーカー及び2000年から此方のものを抜粋し、 表と折れ線グラフにしてみたものが以下になります。
Aston Martin | Bent ley | BMW Alpina | Ferrari | Lambor ghini | Lancia | Lotus | Mase rati | Rolls Royce | 合 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2000年 | 17 | 65 | 178 | 621 | 71 | 133 | 277 | 177 | 42 | 275,452 |
2001年 | 29 | 85 | 185 | 460 | 93 | 127 | 255 | 199 | 39 | 275,279 |
2002年 | 37 | 61 | 196 | 410 | 66 | 63 | 272 | 183 | 27 | 277,065 |
2003年 | 55 | 72 | 151 | 418 | 77 | 54 | 292 | 134 | 11 | 278,804 |
2004年 | 69 | 231 | 146 | 471 | 176 | 117 | 381 | 311 | 46 | 272,880 |
2005年 | 110 | 355 | 123 | 391 | 150 | 179 | 411 | 402 | 50 | 268,112 |
2006年 | 229 | 537 | 125 | 380 | 174 | 163 | 449 | 380 | 54 | 262,274 |
2007年 | 268 | 423 | 55 | 412 | 151 | 115 | 427 | 463 | 57 | 265,086 |
2008年 | 201 | 292 | 191 | 450 | 142 | 65 | 348 | 580 | 33 | 219,231 |
2009年 | 110 | 180 | 129 | 548 | 88 | 60 | 247 | 331 | 21 | 178,527 |
2010年 | 121 | 136 | 202 | 493 | 60 | 68 | 312 | 287 | 74 | 225,083 |
2011年 | 140 | 126 | 141 | 386 | 99 | 96 | 271 | 249 | 80 | 275,644 |
2012年 | 166 | 216 | 152 | 517 | 177 | 126 | 262 | 311 | 90 | 315,993 |
JAIAサイトの当該ページ[※5] にも 車名別の推移 の 年別(暦年)は1966年以降の各車名(ブランド)別の輸入車新規登録台数 データを元に作成したもので、抜粋したメーカーの台数は左Y軸に、 合わせて右Y軸には輸入車登録合計台数を配してあります。
輸入車全体、其処では多くの台数を売るメルセデスであり、BMWであり、フォルクスワーゲンであり、ルノーであり、 其れこそ今回経営統合のなるフィアット、クライスラーも共に、 勿論ランボルギーニの現在の親会社であるアウディ社も含まれる、 其の全体では好不況の波を激しく受ける様子が見られるものと考えれば、 ランボルギーニ社と同程度の台数を本邦に供給する此のレンジでは強い相関関係は伺えないようです。
データを多く当たった訳ではありませんので確言は出来ませんが、 此のレンジでは例えば合計台数が2008年から2009年に掛けてのリーマンショックの強い影響を被ったのに比して 恐らくは好不況よりは新型モデルの発表他、何某かのイベントが影響の大きいのかも知れません。 もう少しミクロで見ればランボルギーニ社は日本では台数的にフェラーリ、ロータス、マセラティなどの一群より一段下のレンジにあり、 其処にはアストンマーチン、BMWアルピナ、ランチア、ロールスロイスなどと競い合っているのも分かる なかなかに興味深いデータにて機会が有れば更に分析に供するのも一興でしょう。
供給台数的に考えれば尤もな話かも知れませんが 此のレンジに於いては同一資本の元に連綿と継続されているメーカーは無いのも共通しており 其々が大手メーカーの資本下を時代に応じて転々としながらも、 其のブランドをしぶとく維持している様子も窺えるのと対照的に 冒頭に記した様に嘗て其の傘下にランボルギーニ社を擁したクライスラー社が今回、 完全にフィアット傘下に組み込まれたのを見れば、 企業とは売り上げや市場、資本の多寡ではない気が強くして来るものです。 即ちビッグ3とも謳われたクライスラー社は其の全株式をフィアット社の保有する処となり栄枯盛衰の感を抱かせるのに比し 社格自体は小さくあるランボルギーニ社の如く様々なオーナー、親会社の元を転々としようとも力強く生き残る道もあるもので、 一度は連結資本下に有った両社の対照的なことの成り行きは実に床しきものです。
上に記した4グループの1,000万台クラブの言われる其れ以前は
GM、フォード、トヨタ、ダイムラークライスラー、ルノー・日産、フォルクスワーゲン、の6グループが
400万台クラブ
と呼び習わせれていました。
1,000万台クラブも400万台クラブも当該生産規模程度を有さねば厳しい競争を勝ち抜き生き残りの適わぬと言われた指標ですが、
其の実何の裏付けもなく胡散臭い自己啓発書辺り程にしか使い道の無いもので、
実際400万台クラブ当時の一角を成したクライスラー社の現状を鑑みれば一体怪しい言説であるのが窺え、
蓋し1,000万台クラブも400万台クラブと同様にIT用語で言う処の意味を成さない期間限定の八釜しい流行語を意味する
- The Virtual Aventador and Huracan configurator(LamboCARS.com)
- Automobili Lamborghini S.p.A.(スクリーンショット:2014年1月3日)
- Discover the New Lamborghini Huracán(スクリーンショット:2014年1月3日)
- Google自動運転車が公道で自動走行テストする許可取得(2012年5月9日)
- 高速道路自動走行レーン計画~国土交通省がヒューマンエラー撲滅へ向け10年後のオートパイロットシステム実用化目指す(2012年6月23日)
- フランクフルトモーターショー2013にランボルギーニ・ガヤルド最終型お目見え予定(2013年9月1日)
- 伊フィアット、クライスラーを完全子会社化へ-未保有株取得(Bloomberg:2014年1月2日:2019年9月28日現在記事削除確認)
- 伊フィアット、米クライスラー完全子会社化へ近く資金確保へ=関係筋(Reuters:2013年4月24日)
- ランボルギーニ、ウラカンを発表・・・ガヤルドの後継モデル(F1-Gate.com:2013年12月20日)
- LAMBORGHINI SUPER TROFEO WORLD FINAL 2013 - イベント・レポート(AUTOCAR DIGITAL:2013年11月23日)
- 車名別輸入車新規登録台数の推移(暦年) 1966年~2012年(JAIA 日本自動車輸入組合 » 輸入車登録台数の推移:2014年1月3日現在:2019年9月28日現在PDFファイル削除確認)