拡大する B-CAS 問題は根本的対策が為されることなく逮捕者の数を順次増やすと言う さながら恐怖政治に近い最悪の方向へ進みつつあります。
この情報を伝えるのはInternet Watch2012年6月20日の記事 B-CAS発行元が見解「刑事・民事の両面からあらゆる法的措置を講じる」 にてB-CAS社が同日2012年6月20日付けで B-CASカード不正改造問題の事件概要と当社見解 (B-CAS社のサイト構成変更によりタイトル「事件概要と当社見解」及びページアドレスがアクセス不能となっていましたので、 リンク先を新たに妥当と思われるページに貼り換えました。)を配信したことを伝えます。
ここに告知されるのは 京都府警察本部サイバー犯罪対策課 によって逮捕された件数とその詳細です。
先ず挙げられる逮捕事例は 不正改ざん関係 として、以下の2件を挙げています。
かたむき通信2012年6月19日の記事 遂に全国初の逮捕者~B-CAS最悪のシステムとして機能し始める に伝えた逮捕者は BLACK-CASカード関係 として東京都内の43才の男を不正競争防止法違反の疑いで逮捕、と記されています。
以上逮捕件数は全国初とされたものから遂に3件と増え、 更には BLACK-CASカード 購入者5人の自宅などの家宅捜索を記し拡大を示唆するものとなっています。
これに対するB-CAS社の 当社見解 として配信されるのが以下引用です。
捜査当局による今回の摘発は、 B-CASカードを不正に改ざんする方法をインターネットなどで提供したり、 これを悪用してカードを改ざんしたりする行為が犯罪であることを示したもので、 この様な悪質な行為に警鐘を鳴らすものであると受け止めています。 捜査当局の更なる捜査により、速やかに事件の全容が解明されることを期待しています。
また、B-CASカードの不正改ざんは、 刑事罰の対象になるだけでなく、 有料放送を無料視聴する行為も損害賠償請求の対象になります。
当社としては、今後も不正行為に対しては関係当局及び関係各社と連携し、 刑事・民事の両面からあらゆる法的措置を講じ、 厳正に対処していきたいと考えています。
此処では拡大するB-CAS問題に対しての 技術的対策については全く言及されていません。 B-CASと言う影響力の大きなシステムを社会に供給しながら その不備については全くの不問に付されているのです。
自社の不備には全く言及しないまま 単に逮捕者を増やすことで沈静化を図ろうとしているのだとすれば それは実に悲しい事態でしょう。 先ず優先されるべきは犯罪を誘発すると考えられる状況を改善することの筈です。
問題が今年初頭顕在化、一般化してから約半年、 このままB-CASカードの不備が全く改善されないままこの事態が進展すれば 技術的供与を以て社会的付加価値を持つ企業と言えないでしょう。 だとすれば同社は何を以て社会貢献するのでしょうか?