ファービー~代を重ねるペットロボット

世紀末に一世を風靡した際は 何処に行ってもこいつが居た気がします、 と言うかこいつの替わりにこいつが品薄で手に入らないとお嘆きの方が多かったのでした。 それほど人気のあったこいつこそ、 今回が3代目となるペットロボット Furbyファービー です。

Acenumber Technical Issues ブログには2012年3月27日の記事 バンダイのスマートペット~iPhoneが癒し効果抜群ペットに変身 にペットロボットの先駆とも言うべき位置付けを Aiboアイボ に託しましたが、ファービーもいました、いました。

Wikipediaに ファービー の項を見れば初代は Hasbroハズブロ 社傘下の Tiger Electronics 社から1998年に発売されていて アイボの1999年6月より登場は速かったのでした。 日本ではトミー(現 株式会社タカラトミー )から1999年5月29日より発売されたとありますので ちょうどアイボと時を同じくしてもいたのですね。 若しかしたらバンダイのスマートペットは両者を参考にしているのかも知れません。

さて Furby[追] のホームページも用意されていますが今は Coming Soon とあるだけで生意気にもと言うか何と言うかティーザー広告めいている 3代目の情報は実は頭隠して尻隠さず、engadget日本語版の2012年7月10日の記事 ファービー(三代目)はスマートフォンと連携、眼球はデジタル化(動画) に包み隠さず、動画まで揃えて全てを曝け出しているのでした。

初代の特徴は何と言ってもファービーの相手をすることでファービー自身が成長し、 ファービー語は固より日本語でも話したり歌ったり踊ったりすることにありました。 育てる玩具は日本でもタマゴッチが大流行しましたし 周期的、爆発的にヒットする要素を持っているのかも知れません。

また2005年10月に発売された2代目は音声認識センサーが追加され、 会話もどきが楽しめるようになりました。 ファービーの動きも可動部分が増えたことで表情豊かなものに進化しました。

今回の3代目では先ずは2代目に用意された 電源スイッチが取り去れらたことに注目したいと思います。 例えばアップル社の製品で多くの人々に親しまれているiPhoneやiPadには 普段の使用時には電源スイッチを余り意識しないように工夫して設計されました。 アップル社の製品は、と言うより故スティーブ・ジョブズ氏の自ら手掛けた製品へは 使おうと思って取り上げたときに電源が入り、 手を離したときに電源は切れるべきものだと言う思想が見え隠れするのです。 ファービーだって一緒です。 今迄会話していたのに急に電源を切るんでは一気に興醒めしてしまうではないですか。 こう考えれば何故アップル社の製品が利用者にこよなく愛されるかの秘密も見えてくるようです。 ファービーは暫く放っておくとスリープモードに落ちるそうです。

次に3代目は例の大きな目玉が液晶化され、 表情が大変に豊かになっています。 相変わらずの五月蝿いくらいに絶えず動き回るアクションと相俟って 一段と愛らしさが増してもいるようです。

今時にはスマートフォン、タブレットとの連携機能が備えられたのは必須と言えるでしょう。 今回はスマートフォンを通して未知なるファービー語を些か齧れもするようです。 またスマートフォンを通してファービーに餌を遣れると言うのも面白い。 お腹が減ると機嫌が悪くなったりするのでしょうか?

そして最後に、 3代目はファービー同士で遣り取りをするようになるそうです。 これは創造するだに八釜しい… 果たして自動でスリープモードに落ちてくれるのでしょうか?

何にせよ、これは期待の玩具で 上に上げた日本の バンダイ 社の此方もスマートフォン無しでは生きられない(笑) スマートペット とお互い善きライバルとしてペットロボット業界を盛り上げきっと 世の中を笑いに満ち溢れたものにしてくれることでしょう。

追記(2012年9月5日)

3代目ファービーの発売日決定を受け 3代目ファービー2012年10月20日タカラトミーから日本発売決定 を配信しました。

追記(2019年7月1日)

ファービーは2016年8月28日から第4世代となる ファービーコネクト が発売されました。 4代目は世相を反映して コネクト と名前に冠される様に、スマホとの連携の強化が図られるようになりました。 即ち、手持ちのスマートフォンに専用アプリ FURBY APPS をインストールすれば、Bluetoothでスマホと接続したファービーにご飯をあげたりウンチさせたりなどして育てたり、 ゲーム、音楽なども楽しめるようになっています。 当初、アマゾンの Fire 端末にも対応していましたが、 FURBY CONNECT WORLDFURBACCA など幾つか用意されるファービーアプリの対応端末は現在では iPhone若しくはAndroidのみの対応となっています。 ところで4代目は残念ながら日本では未発売で入手しようと思えば現在では輸入に頼るしかありません。 本記事に紹介した時点ではティザーサイトめいたファービー専用サイトはドメインが www.furby.com で運用されていましたが、現在では此れにアクセスすると furby.hasbro.com ドメインにリダイレクト処理され4代目の情報が閲覧出来るのですが、日本語版は用意されていないようです。 それでも此のグローバル社会に於いては其れ程障壁は高くなくアマゾンで並行輸入品を購入可能です。 値段は99.99ドルで、発売当初はアマゾンでの値付けは大凡倍の2万円前後でしたが、 現在では1万円強から1万5千円弱程度に熟れて来てはおり、多少手に入れ易くなって来ているのは嬉しい処でしょう。

追記(2020年7月28日)

今年2020年5月8日に本記事で紹介した、ファービーについて話題となったTweetがありました。 つじつまがいさん (@tuzitumaguy) さんが人も通わぬ山奥で同祖神と化したファービー見付けて写真を添えた呟きです。 此処に埋め込みましょう。

此のTweetは多くのリツイートを生み、2020年7月28日時点で約4万8千リツイート、 ファボに至っては16万2千もの数値が表示されています。 話題は話題を呼び、遂にはネットメディアJタウンネットのコラム[※1] に取り上げられもしました。 コラムには、つじつまがいさんへのインタビューも記載され、 其れに依れば、同祖神ファービーが佇立していたのは 千葉県は鋸南町きょなんまちの採石場跡地近傍にて、 其処は採石場に続く道以外は何もない山の中であったそうです。 写真を拝見するだに、ご自慢の体毛には苔して、成る程同祖神たる風格が備わります。 中にも注目せざるを得ないのは此処が売りの大きな目玉にて、未だ輝きを失わっておらぬ処か、 尚、目力を増し、其れはつじつまがいさんの当該呟きを頭に生じたスレッド内にも言及されています。

細かく閲すれば、両のまなこ及び くちばし上半分の周囲迄が可塑性物質の保護材で囲われているのは初代であるかに見えます。 二代目は兎も角、眼球の電化、液晶化された三代目、四代目には些か無理な芸当かに思える此の同祖神化、 初代ファービーの登場は1998年、此の同祖神ファービーは20歳を超える可能性もある勘定で、 齢二桁を数えて猫が猫又に化けるように、此の初代も子孫が代を重ねる幾星霜に霊力を蓄え、 果たして背後を確認すれば尻尾が割れているのかも知れません。

参考URL(※)
  1. 山奥で放置された結果、「森の精」と化したファービーの姿がこちら(Jタウンネット東京都:2020年5月17日)
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