パナソニックXシリーズエアコンがスマホとの連携機能一部削除に考える付加価値とは

付加価値と言うものについて思いを致さざるを得ません。

パナソニックのエアコン の内にも高級商品である Xシリーズ に於いて、スマートフォンとの連携アプリ機能の一部の仕様変更を実施した旨の プレスリリースがパナソニックから公式に配信[※1] されました。 このシリーズではスマートフォンと連携を図る機能が搭載され、 外出先からでもエアコンの操作が可能とされていたのですが、 此の内、外部からのエアコンのスイッチを入れる機能が削除されたのです。 その変更理由は以下、引用するものです。

電波を利用した、外出先等からの遠隔操作における、運転オンの機能は、 監督官庁とも協議いたしました結果、電気用品安全法 技術基準への適合に課題があると判断し、 同基準へのより確実な適合を図るために、 遠隔操作の一部仕様(運転オン機能)を削除することにいたしました。

またこの理由に因って、あわせて myエアコン設定 なるメニューも削除され、メニュー内の カレンダー予約、パワーセーブセレクト、ダブル温度設定、 も仕様不可とされました。

スマートフォンとの連携は此の処の電機メーカーの流行のようで、 それに関してかたむき通信にも批判的な記事[K1] をものしたりもしました。 それは付加価値に見えて実は付加価値ではないのではないか、と言う疑義を発したのです。

此処に取り上げたのはパナソニックと同じく電機メーカーのシャープでしたが、 同社にはどうにも優秀な開発陣と経営陣の間に乖離が見られるようで 本当の付加価値たる IGZO液晶技術 は唯に下請け仕事を取るためのものであり、切り売りするものとして軽く見られているかの如く思えます。 転じて経営陣の方針から発する付加価値は、 本当に唯の付け足しに過ぎない機能に留まり、 正しく今回の取っ払ってもその商品性に変わりの無いものとなっているのでした。 従ってパナソニックも状況はシャープと同様ではないかと推察出来る今回の事案です。

付加価値とは決して付け足しのものではなく、 それが失われれば商品としての存在価値を失うほどの重要な機能であると考えられます。 それはかたむき通信に三種の神器を考えた[K2] 際のテレビに於けるカラー化であり、 カメラに於けるデジタル化であり、 携帯電話に於けるスマートフォン化であり、 時代を一変させ、吾人に新たな地平を見せるものと言っていいでしょう。

今回のパナソニックの監督官庁との協議からなされた措置は ネット上に これで唯の高いエアコンになってしまった と揶揄する声も上がる始末です。 この声に象徴されるように、恐らく凋落著しい電機メーカーの首脳は 付加価値を商品の値段を吊り上げるための一機能、と捉えているのでしょう。 スマートフォン対応は手っ取り早いその一つの材料と言う寸法です。

日本の凋落電機メーカーの復活のためには吾人に新たな地平を見せる、 これ迄になかった世の中を一変せしめるだけの インパクトを持ったヒット商品が必要なのですが、 付加価値の捉え方に因ってはそれはまだまだ難しいものであるようです。

かたむき通信参照記事(K)
  1. 足元を見られるシャープが虎の子のIGZO液晶を狙われる(2012年9月11日)
  2. 時代を経て劣化する三種の神器(2012年9月9日)
参考URL(※)
  1. 8月21日発表 ルームエアコン「Xシリーズ」パナソニックスマートアプリ機能 一部仕様変更のお知らせ(パナソニック:2012年9月12日)
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