電気自動車は静にそして確実に進行している状況にあるのは確かです。 新車両区分に挙げられる 超小型車 に於いては電気自動車が主流となると言われますし、 ハイブリッドカーは愈々世の路上を走り回り、 他に動力源を有しない真性の電気自動車も出始めては 充電方式さえコンボ方式とチャデモ方式が覇を競っている[K1] のでした。
電気自動車に於いてはこれ迄自動車メーカーが提供して来た ガソリンエンジンに比較して参入障壁が下がります。 何となればパーツとなる電池やモーター、インバーターなどが汎用部品として用意されているからで 此れ等を随意に組み合わせれば取敢えずは電気自動車を製造出来るのでした。 従ってベンチャーの参入が相次いでいると知らせるのが東洋経済オンラインの2013年2月21日の記事[※1] です。
此処に伝えられる電気自動車(Electric Vehicle:EV)ベンチャーを挙げれば 以下の如く列挙されます。
これ等EVベンチャーの筆頭として挙げられているのが
かたむき通信にも取り扱った
株式会社
かたむき通信には2014年の量産の可能性を伝えたものの 残念ながら実際には難しい仕儀と相成った様子が伺え、 2、3年後と目標が後退しましたから2015年から2016年のものとなったしまいましたが、 注目すべきは オープンソース と言うキーワードでしょう。 オープンソースとはIT業界の主にソフトウェアに付いて用いられる言葉で その基本的根本概念には 共有 が挙げられます。 即ちシムドライブ社が開発、試作を重ねる段階で蓄積されたノウハウは一般に公開されるものとなる訳です。 勿論一般に広く電気自動車が普及する高邁な理念が有ってのことでしょうが、 これは一風変わったビジネスモデルとしても取り上げられていますから、 同社の事業内容としては以下のものが挙げられている内にも 恐らくは3番目、4番目がこのオープンソースと上手く絡めた上での事業展開になるのだと思われます。
- 電気自動車の研究及び開発
- 電気自動車用インホイールモーターその他電気自動車用部品の研究及び開発
- 電気自動車の開発に関するコンサルティング
- 電気自動車基盤製造サポート事業
同社では試作車を1年に1台、制作して来ました。
8輪駆動の電気自動車
追記1(2018年4月22日)
追記2(2020年3月2日)
2014年に芳しからぬ情報[※2・3] の流れた株式会社ナノオプトニクス・エナジーが活動を停止している模様で、 Webサイトも当該ドメインにアクセスすると無関係の頁が表示されますのでリンクを削除しました。 記事情報には従業員の8割超の人員削減、 計画していた電気自動車製造は頓挫し、電動車椅子製造に事業をシフトしたものの売り上げが立たず、 遂には工場敷地の売却で鳥取県から5千万円の補助金返還を求められていたとされ、 打ち上げた2万台生産、800人雇用の喧伝は残念ながら画餅に帰したようです。
使用写真- Crazy Al's Electric go-kart( photo credit: PaulWay via Flickr cc)
- コンボ方式に対するチャデモ方式に充分勝算有り(2012年10月20日)
- 2014年に量産開始?慶応大学発シムドライブ社の電気自動車SIM-WIL(シム-ウィル)(2012年3月29日)
- 電気自動車ビジネスにベンチャーが次々参戦(東洋経済オンライン:2013年2月21日)
- ナノオプトニクス・エナジー社(チーム・車屋マイナス50%:2014年6月15日)
- 鳥取県補助のナノオプトニクス・エナジー、従業員の8割超削減へ(産経ニュース:2014年6月17日)