否定、拒否していたことが、 どうやら受け入れざるを得ない状況となってしまったのが ルネサスエレクトロ ニクス株式会社 で、かたむき通信に2012年5月22日に伝えた ルネサスエレクトロニクス、6,000人削減リストラ策等伝える一部報道に拒否反応示す での所謂 一部報道 が愈々真実のものとなってしまうようです。
22日記事にルネサス社の否定していた業務低迷打開策が以下列挙する処でした。
- 社員の15%に当たる6,000人の削減
- 500億円規模の第三者割当増資の実施による財務基盤強化を行う
- 国内生産拠点の統廃合や売却などの合理化策の検討
この内、1番と3番はセットで猶予なく実施せざるを得ない事態であり、 1番に至っては数字の上積みが見られ、伴って必須となる2番も 大幅な増額を余儀なくされる実に厳しい様相を呈しています。
この情報に付いては、 時事通信社、共同通信社などから配信されたもの、 又は独自の情報を各メディアが揃って2012年5月26日に取り上げています。 以下に列挙します。
打開策1番の人員削減策を実施する点については情報が一致しますが、 その人数については以下の如きかなりの誤差があります。
孰れ最大1万4千人が退職を余儀なくされる大規模なものには違い有りません。 6,000人とされた情報から大幅な積み増しがされた数字で 実に全社員の3割以上に相当する人員削減が予定されることになります。
打開策3番の生産拠点等の売却については 先ずは主力の山形県鶴岡市に位置する子会社のルネサス山形セミコンダクタが運営の 鶴岡工場 の売却については既に台湾積体電路製造(TSMC)との交渉に入っていることが伝えられます。 また子会社である東京の ルネサスモバイル も売却が予定されています。 この他にも国内19ヶ所の生産拠点の統廃合と売却を積極的に進め、 この合理化策を以て赤字続きのシステムLSI部門を縮小、 自動車向け半導体に経営資源を集中する方針と伝えられます。
打開策1番、3番の実施が以前伝えられる処から大幅に膨らむことで列挙した打開策2番の 財務基盤強化のための第三者割当増資も当初の500億円では不足が考えられ、 増額する可能性が出て来、一部には1,000億円超と倍額以上が伝えられるも、 引き受ける妥当性の高い三菱、日立、NECの3社は難色を示しており 先行きが不安な感は拭えません。
かたむき通信22日記事には一部報道の火元と見做される読売新聞の頃日の情報の正確性から ルネサス社に於いては勇み足か、若しくはスクープか、如何なるかと 含みを持たせた結びとしましたが、 どうやら今回も読売新聞の報道の優れた点が浮き彫りとなる結果が導かれたようです。
追記(2012年7月17日)
ルネサス社の苦境から広がるばかりの波紋は遂にNEC社に及びます。 ルネサスがNECを道連れにしかねない模様 を配信しました。