Ultrabookの新製品の情報が堰を切ったように流れて来ます。 かたむき通信には2012年6月4日の記事 ソニー初UltraBook VAIO Tシリーズ11/13発表、最安値59,800円から にソニーのUltrabook VAIO Tシリーズを伝えましたが、 日本HP及びNECからもUltrabook新製品情報が飛び出しました。
先ずはNECのフラゲ情報? ITmedia+D PC userの2012年5月10日に配信された NEC、超軽量Ultrabook「LaVie Z」公開──13.3型、新素材採用で重量800グラム台? に登場のNECの LaVie Z です。 2012年5月10日に行われたインテルのUltrabookイベントに於ける記事となっています。 LaVie ZはCPUなど詳細は不明ながらも その大きな特徴の一つである軽さがフィーチャーされた記事でした。 そこには新素材 マグネシウムリチウム合金 採用で1kbを切る驚異的な軽さが驚きの声と共にレポートされていました。
そして同じくITmedia+D PC userに本日2012年6月5日に配信されたのが NECの超軽量Ultrabook「LaVie Z」、CPUはCore i7、ディスプレイは「1600×900」の高解像度パネル搭載 です。 夏モデルとして予定はされているようですが詳細はまだ開発中として未定なるものの、 前回のレポートから更に一部明らかとなった事実が伝えられています。 これはNECパーソナルコンピュータが自ら同日、 LaVie Zの搭載CPUとディスプレイ解像度の仕様を公開したことに拠り、 またこれはインテル社の6月3日のモバイル向け第3世代Coreプロセッサー・ファミリーの リリース解禁に応じたものでもあります。
従ってCPUはCPUは第3世代の超低電圧版、 以下列挙する処の孰れかが採用されます。
またディスプレイは13.3型ワイドで1600×900ドットの高解像度パネルの採用で これはソニーのUltrabook Tシリーズ13より少し高解像度のものとなっています。
次に日本HPからは既に発売されているUltrabook ENVY14-3000 SPECTRE についてHP Directplus×Ascii.jpの2012年5月28日の記事 デスクトップ並みの快適さ、プレミアムUltrabook 「ENVY14」 で詳細に紹介されています。 前者の軽さを最強の武器とするLaVie Zとは一線を画するコンセプトでキーワードに プレミアム が謳われ高品質とデスクトップ並みの快適性を押し出したモデルとなっています。
従ってその特徴はディスプレイの大きさに顕れており そのサイズは14インチとUltrabook規格としては大き目に設定されました。 解像度は1600×900ドットとサイズが少し大きいにも関わらず LaVie Zと同じ値を示していますが充分高解像度と言えるものです。
またLaVie Zには未だ明らかにされていないバッテリー持続時間は 約9時間30分とアップル社のiPadに近い駆動時間を誇ります。 ただ重量もこれ等仕様を満たすためか、2kgに近いものとなってしまっています。
こうして見て見ればNECも日本HPも孰れ劣らぬ力の入ったモデルを Ultrabookカテゴリーに投入してきているのが分かり、 各社の同カテゴリーに掛ける意気込みが分かろうと言うものです。
但しここに強いて苦言を呈してみれば、 もし、この両社の新モデルがアップル社の MacBook Air の存在しなかった世の中に投入されていたらば どれ程のインパクトを世に与えただろうか? と考えた時、矢張り幾らかその価値が棄損されざるを得ないにあるでしょう。
もし MacBook Air がRetianディスプレイを搭載したら(かたむき通信2012年6月2日記事 シャープ新IGZOにiPhone5新Retinaディスプレイの可能性 参照)、 更なる軽量化とデザインの革新性を達成したら(かたむき通信2012年4月19日記事 アップル社が次期iPhone5に特許を持つリキッドメタル合金を採用!? 参照)…。
実はこれはソニーのVAIO Tシリーズにも孕む問題で Ultrabookカテゴリー其のものに内在する問題でもあります。 Ultrabookの成り立ち其のものが MacBook Air に危機感を覚えたものであれば必然の事態でもあります。 しかし此処に個々のメーカーの問題が或ることも事実のように思います。
最後に敢えて苦言を呈してみましたが 決してUltrabook自体に魅力のないものではなく、 本記事の2モデルもソニー社のVAIO Tも孰れ多くの方々の食指を動かすであろうことも 間違いないことは此処に断言しておきましょう。
追記(2012年7月21日)
NECの株価がこの前日20日に初めて100円を割り込んだのを受け 株価初の100円割れNEC危機的評価~LaVie Zは復活の尖兵となり得るか を配信しました。