クロマグロ漁業に光明~近大マグロも一助か

マグロ好きには一昨日2012年12月15日に齎された報道は朗報となる筈です。 別名ホンマグロとも呼ばれるマグロ中のマグロは 日本人には刺身にも寿司にも最高級の海鮮食材として親しまれる クロマグロ の漁業規制が特に日本向けに出荷される割合の高い 太平洋で漁獲高拡大の方向で緩和されるかも知れない[※1] と言う情報です。

熊野・勝浦200712

クロマグロの漁獲枠については今月12月1日にも関連報道がなされていました。 市場価格に反映は見られないだろうほど微小ながら10年振りに拡大がなされた旨のニュースでした。[※2] 規制の目的たるクロマグロの資源回復が認められて2013年の漁獲枠が 2010年レベルの500トン拡大した1万3500トンとされる決定が モロッコで先月11月19日に開催された 大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)の年次総会で決定した、と言うものです。 今年2012年からは約3.8%ほどの拡大となります。 マグロ資源の管理を図るべく設立された国際機関は5つあり その一つがICCATと言う訳です。

これら国際機関は1950年から 全米熱帯マグロ類委員会(IATTC)を皮切りに順次設立され マグロ資源に関してその保護管理のために調査、検討、規制などそれぞれに実施してきました。 そして今回朗報を齎したその決定を為した機関が国際漁業管理機関の 中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)でした。

当該機関が公表したとして報道されるのは 例年通り今年夏7月に開催された委員会で結論を出せなかったのですが 今回異例の師走の時期に電話による臨時科学委員会が開催されるのは 研究データなどの分析から余程の検討の重要性があり、恐らくは日本の強力な要請もあったのでしょう。 幼魚乱獲防止強化などを条件とされるものの 再来年2014年以降の漁獲規制緩和への繋がりも予想されるものとされています。

漁獲枠の拡大と言う希望が見出せるとされるのはクロマグロの資源量について 評価及び予測の分析、検討に日本で促進された漁業管理の成果が鑑みられると伝えられるからで、 であれば、かたむき通信に2度[K1・2] ほど伝えた 近大マグロ も恐らくは大きく影響しているでしょう。 なんとなればそれは世界で初めて成功したクロマグロ養殖であり、 今正に商業的にも成り立たんとしているからです。

近大マグロは教育機関ならではの 海洋資源たるマグロの保護、管理を目的に研究が発足、推進され、 今もなお、このプロジェクトは発展中であり、 例えば畜産に於いてはブランド牛は非常な高値で取引されるのは知られる処で、 孰れこの如き養殖魚に対する意識革命をも近大マグロは齎すものと思われます。 それは同時に天然マグロ資源の保護にも繋がるのでした。

日本ではその消費量が減ったとは言え、 世界でマグロは好まれて食されるようにもなって来ており、 それがまたクロマグロ資源管理の必要な所以ですが、 言ってみればマグロ食文化は日本発の食文化とも言え、 それが世界に受け入れられてもいるのです。 天然マグロの資源管理が適切に為され、 養殖マグロの価値も高まれば、 末永くこの日本発の世界に広まった食文化は受け継がれて行くでしょう。

使用写真
  1. 熊野・勝浦200712( photo credit: merec0 via Flickr cc
かたむき通信参照記事(K)
  1. 完全養殖クロマグロのブランド近大マグロをがっちりマンデーで紹介(2012年7月15日)
  2. 近大マグロを堪能出来る養殖魚専門店~サントリーGr.と和歌山県と共同で来春オープン予定(2012年12月4日)
参考URL(※)
  1. クロマグロ漁業規制、見直しへ=太平洋で漁獲拡大も-臨時会合、来週開催・管理機関(時事ドットコム:2012年12月15日)
  2. クロマグロの漁獲枠、10年ぶりに少し拡大 市場価格への影響は限定的(J-CASTニュース:2012年12月1日)

追記 (2013年9月9日)
アーマリン近大直営のレストラン 近大卒の魚と紀州の恵み~近畿大学水産研究所 の開店と其の繁盛を受け レストラン近畿大学水産研究所の大人気に不足する近大マグロと安定供給への課題 を配信しました。

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