MS-05Cの改良型から発展した MS-06 の型式番号を持つ…これが何だか分かればファンですね。 決してスマートフォンのお話ではありません、 試作機が完成したのは宇宙世紀0077年8月なんですから、 ザク のお話しです。
起動戦士ガンダムに登場するこのモビルスーツは 公式サイト:ザク によれば、以下引用の如くされています。
一年戦争を通じてジオン公国軍の主力MSとして君臨し続けた名機。 頭部のモノアイ、 左肩スパイクアーマーと右肩シールドの左右非対称のデザイン および各部に露出した動力パイプが特徴。
その生産機体数は約8,000機とも約3,000機とも言われ一定しませんが、とんでもない! 群馬県前橋市で密かに量産されていたザクは 2012年6月4日時点で100万機を突破していたのです。 その生産拠点は 相模屋食料株式会社 本社第三工場、型式番号は MS06-ZAKU TOFU 、そうです枝豆の風味香るお豆腐 ザクとうふ[追3] です。
ザクとうふについてはかたむき通信にも、以下列挙する処の記事で伝えた処です。
5月11日の記事ではあまりの売れ過ぎにその売上数を秘匿した筈でしたが、 その制約も今や解けたのか相模屋食料ホームページトップに高らかに 累計出撃数100万機を突破 と謳われています。
5月11日の記事では同時にザクとうふジオラマサイトをまとめてみましたが、 どうやこのザクとうふジオラマの仕掛け人は このザクとうふ生みの親にして並々ならぬ拘りを機体に注ぎ込んだ張本人であるらしいのです。 その張本人こそ誰あろう、相模屋食料株式会社代表取締役社長 鳥越淳司 氏その人です。
ASCII.jp×ゲーム・ホビーでは昨日2012年7月15日及び本日16日と2日連続で サイト上にこのザクとうふを特集したページを掲載、 それが以下の前後編になります。
後編は見るも楽しい日本のジオニック工廠、ザクとうふの製造工場へ潜入、 写真入で事細かにその製造工程をレポートするだけでなく、 通常のお豆腐の製造工程も紹介、 思わず小学生の夏休みの研究はこの工場見学をお薦めしたくなる程です。
そして前編には実はこのザクとうふは社長の強い思い入れから 企画自体が開始されたことが伝えられます。 社員の方にはなかなか理解されなかったそうで説得にも苦労を重ねたのだとか、 パッケージへの拘りの話しとなるとインタビュー側の編集部と一緒になって 何だかガンダムファンの集いになっています。
このインタビューでは ジオラマレシピ[追3] は発案こそ鳥越社長ですが社内で募集されたものであることが明かされ、 プロモーションビデオ[追3] は社長の完全監修、永井一郎さんのナレーション原稿は 社長自ら書き上げたものだそうでアフレコ現場にも立ち会ったのだとか(笑)。 ヒット商品に関するインタビューと言うよりはガンダムファンインタビューと言った とても楽しいものに仕上がっています。
機動戦士ガンダムと言うアニメ作品の中にあって 特に主役でもなく敵方の大将の専用でもなく この量産型ザクをファンとして自社の製品に取り込んでしまう、 それがガンダムのまた凄さを証明するものである気がします。 そしてまた上手くこの量産型と言う属性がお豆腐と言う商品にマッチしたものです。 量産型の緑に拘って枝豆風味にしたのではなく、 飽く迄ターゲットたる30~40代の男性の嗜好に合わせた枝豆風味であったその必然の色合いが、 量産型ザクの偶々特性色であったのは、 正しくヒットする運命を背負った商品であったのかも知れません。
ASCII記事前編にはザクとうふ初期ロットに付いて来た ヒート・ホーク・スプーン を記者氏が数量限定と知らず捨てて非常に残念がる件がありますが、 これは数十万個用意されていたにも関わらずアッと言う間になくなってしまったそうです。
これも社長が自ら我が儘と言うほどの拘りのアイテムでしたが、 何と今回ザクとうふ100万機突破の大ヒット御礼として 復活ヒート・ホーク・スプーン[追3] が企画されました。 これ、ヒート・ホーク・スプーンは勿論、 ザク・ハンド・スプーン置きS型 と共にキャンペーンとして500名にプレゼントされるものです。 ヒート・ホーク・スプーンを持っている人はプレミアムスプーン置きを、 惜しくも入手出来なかった人は揃えてゲット出来るチャンスですね。 ザクとうふ特設サイトには 応募方法[追3] も用意されており、確り商品パッケージ裏面に応募券が印刷されているザクとうふを購入、 締め切りは2012年8月31日となっていますから頑張ってチャレンジしてみて下さい。 健闘を祈ります。
追記1(2012年10月2日)
相模屋食料から新製品 鍋用!ズゴックとうふ が新発売されたのを受け 鍋用!ズゴックとうふ発進~相模屋食料株式会社から再び を配信しました。
追記2(2013年1月31日)
鍋用!ズゴックとうふを具材にしたジオラマお鍋レシピコンテストの結果の発表のなされたのを受け 主催者の気合入りまくりズゴック鍋コンテスト結果発表 を配信しました。
追記3(2019年7月12日)
相模屋食料サイトに於ける ザクとうふ コンテンツは Gとうふシリーズ の一コンテンツに整理され、以下列挙する処のページが用意されています。
また新たに 相模屋の思い の一コンテンツとして ザクとうふについて が用意される中に「おとうふの世界を広げる“切り込み隊長”」として紹介され、 相模屋食料に取ってもエポックとなった商品であるのが感じ取れます。
追記4(2020年7月27日)
ザクとうふを嚆矢に、 大ヒットを連発する相模屋食料の機動戦士ガンダムコラボシリーズが、 枝豆風味のコクも向上した ザクとうふ改 に、5年振りに新たに新機体 百式とうふ を加えたのを受け、2012年3月28日の記事 ザク豆腐発進!相模屋食料株式会社から、その驚異のスペックを見よ に追記しました。 現時点でのシリーズ機体は時系列で以下列挙となります。
- ザクとうふ(MS-06):2012年3月発売
- 鍋用!ズゴックとうふ(MSM-07):2012年10月発売
- ビグ・ザムとうふ(MA-08):2013年6月発売
- トリプル・ドムどうふ(MS-07):2015年8月発売
- ザクとうふ改(MS-06):2020年6月発売
- 百式とうふ(MSN-00100):2020年6月発売
追記5(2021年5月13日)
ザク豆腐は相模屋食料社webサイトの「相模屋の思い」と言うコーナーに特別に「ザクとうふについて」[追3] が独立して設けられている程の大ヒット商品であり、其の産みの親は誰あろう、当該社々長其の人であり、 社長の拘りから生まれた経緯は本記事に紹介したところです。 拘りが必ずしもヒットに繋がりはしないでしょうが、拘りが情熱に繋がり、其の情熱がヒットの一要因となり得るのは間違いないでしょう。
一体、ガンダムと言うブランドはターゲット層が明確で或る程度の売上も見込めますから、連携した商品も継続的に世に出されるようで。 しかし其のターゲット層はそもそも三、四十代の拘りの強い層ですから、 生半可な拘りではヒットに繋がるどころか却って批判の的となり炎上さえし兼ねません。 反対に拘れば拘る程、ヒットの確率は高くなるのでしょう、相模屋食料社のザク豆腐は其の好例だと言えます。
当然、ガンダムブランドを運用するバンナム子会社の
株式会社
此れが好評を得たのでしょう、 昨日、2021年5月12日に予約販売の開始されたのが 南部鉄器 鉄瓶 ZAKU GREEN にて、モノアイを赤く、黒一色から緑を全体に施し、正しく量産型に相応しい出立ちでの登場[※2] です。 製作は引き続き水沢鋳物工業共同組合が担当しますから、前回の経験が加えられ、拘り加減は減じるどころか、 色彩技術を以て更に嵩じているのは疑いありません。
お互いに拘りの逸品、南部鉄器 鉄瓶 ZAKUを以て淹れたお茶や、熱燗に付けたお酒で、 ザク豆腐をちょいと摘むのもお年頃のターゲット層には、自身のなかなか粋な部分の表現となるかも知れません。
相模屋食品記事一覧- 相模屋食料株式会社から、その驚異のスペックを見よ(2012年3月28日)
- ザクとうふ大ヒットで売上数秘匿要請~レシピ・ジオラマまとめ(2012年5月11日)
- ザクとうふ100万機突破の秘密を拘りの張本人自らが明らかに(2012年7月16日)
- 鍋用!ズゴックとうふ発進~相模屋食料株式会社から再び(2012年10月2日)
- 主催者の気合入りまくりズゴック鍋コンテスト結果発表(2013年1月31日)
- 「あれはいい鋳物だ」 南部鉄器のザク鉄瓶、ロールアウト( ITmedia NEWS:2018年11月8日)
- 「あれはいい鋳物だ」 南部鉄器のザク鉄瓶、量産型になって再登場(ITmedia NEWS:2021年5月12日)