クラッシックカーファン、ヴィンテージカーファンには垂涎のニュースが飛び込んで来ました。 ワンオーナーカーの メルセデス・ベンツの1928年製Sタイプ(classic S-Type Mercedes Benz) が極上の状態で発見されたのです。 数ヵ月後、2012年9月15日に開催される ボンハムオークション での推定落札価格は180万ユーロと予想され、 現在2012年6月中旬のレートで計算すると日本円にして約1億8千万円となります。
このニュースを伝えてくれるのはIROIROの2012年6月22日の記事 60年間ガレージに放置されていた車に1億8千万円の値打ちがついて話題に!! 、そのニュースソースはHuffington Post MONEYの2012年6月20日の記事 1928 Mercedes Benz S-Type Left In Garage For 60 Years Could Fetch $2 Million At Auction になります。
1928年に製造されたこの車は何と現所有者のお爺ちゃんが購入し駆っていたものですが、 1950年代には家族に古いものとされたのでしょうか、または新車を入手したのでしょうか、 孰れガレージに眠ることとなったのでした。 よっぽど大きなガレージなのでしょう、その車が60年振りに発見され ガレージを出ることとなったのです。
ベンツ社自体が世界最古の自動車メーカーの一つと言っても創業されたのが1886年、 ダイムラー社と有名な合併を行ったのさえ1926年なのですから その僅か2年後の生産となるのです。 第1次世界大戦の終戦が1918年、第2次世界大戦の開戦が1939年、 正しく世界大戦の合間にドイツ国で生産された名車なのでした。 それがワンオーナーカー!として存在するのですから 好事家には何をか謂わん哉でしょう。
このSタイプは発売当時世界最速の時速100マイルに到達する能力を誇っていました。 そしてHuffington Post記事によればボンハムオークション関係者の語る処、 当のこの車は 完全な稼動状態(perfect working condition) にある!と言うのですから、 さては今も若しや160km/hで走れるのか? と期待してしまいます。
さてクラッシックのSタイプは何しろ古いものでWeb上にもなかなか情報が見付かりませんので ここは例に拠ってWikipediaを頼ってみましょう。 メルセデスベンツ の かつての車種 に於ける 第二次世界大戦前・大戦中の車種 から通称Sシリーズを以下に引用してみます。
S/SS/SSK/SSKL 通称Sシリーズ。1927年、前身のKシリーズをいっそうスポーティにしたモデル「S」(SはSport(シュポルト)の略)が登場。設計はフェルディナント・ポルシェである。前身のKシリーズのフレームにキックダウンをつけることで低重心化し、エンジン位置も調整したもので、市販車であるがそのままレース出場すら可能な、文字通りのスーパースポーツカーである。Sシリーズはエンジン排気量・ホイールベースの改良により、SS/SSKへと進化。SSKに至っては、1920年代の市販車でありながら、最高速192km/hを出すことが可能であったという。究極的には、エンジンを当時としては例のない300馬力まで強化し、大幅にストリップダウンされて軽量化したSSKLとなり、最高速は235km/hに達したが、レース専用であり、わずか数台が製造されただけであるとされる。SSKLは、1931年には、伝統のミッレ・ミリアを制したことでも名高い。Sシリーズは、名手ルドルフ・カラツィオラの活躍や、その生産台数の少なさもあり、現在まで伝説のマシーンとして記憶されている。
成る程、Sはスポーツカータイプを表している訳で、当時最速を誇った筈です。
設計は彼の
何とも価値の有る車が発見されたものです。 一度その実際に走る雄姿を見てみたいものです。
追記(2012年7月14日)
ルパンの愛車FIAT500の派生モデルに世界初のオプションが装備されると言う情報を受け ルパンはフィアット500Lで世界初の車載エスプレッソマシンの珈琲を飲んでいるか!? を配信しました。
かたむき通信ルパン三世関連記事- TVアニメシリーズ『ルパン三世』(2012年3月11日)
- 長編漫画映画不滅の金字塔『ルパン三世カリオストロの城』(2012年3月24日)
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