GBA-400~CASIOのスマートウォッチへの解答

去年、一昨年辺りよりウェアラブル・コンピュータの喧しき腕時計界に 今か今かと待たれるアップル社のiWatchを待ち切れぬようにクラウドファンディングを利用して先進的な Ritot[K1] など登場して来ましたし、アンドロイド勢も Galaxy Gear[K2] を筆頭に最早多数が居並ぶ活況を呈して来ています。 つい昨日2014年8月1日にも Hewlett-ヒューレット・Packardパッカード 社のスマートウォッチ市場への参入が報じられた[※1] ばかりともなっています。

此れ等生粋のデジタルガジェットは謂わばIT側からの腕時計界への進攻に対し、 では既存の腕時計界は唯指を咥えて見ているだけかと言えば然にあらず、 腕時計界の牙城を死守すべく立ち上がったのが G-SHOCK 擁する CASIOカシオ 社です。 カシオ社は2014年7月31日付けニュースリリース[※2] にて2014年9月19日より GBA-400 シリーズ(公式特設サイト[※3] )発売の旨、発表しました。

カシオ社と言えばかたむき通信にも記事に取り上げたiPhoneとの連携機能を手に入れたG-SHOCK GB-6900AA[K3] に於いてiPhone並びにG-SHOCKファンに喜び迎え入れられた此の機種は Bluetooth® SMART を搭載し、スマートフォンの電話着信及びメール受信を知らせる機能を持っていました。 ブルートゥース・スマートなるは上記したGalaxy Gear関連記事[K2] 及びスマートウォッチとの関係についても取り扱った記事[K4] に詳細は記す通り Bluetooth Low Energy 対応機種の総称にて、GBA-400にもまた搭載されているのは言う迄もなく、 スマートフォンで時計を設定出来る WATCH SETTINGS 、Bluetooth接続による便利な機能を提供する BLUETOOTH CONNECTIVITY と共に今回音楽を楽しむ為の機能の充実に用いられたのが時計でスマートフォンを操ることを可能にする MUSIC CONTROL として提供されています。

其れ等機能の詳細としては先ず SoundHound Inc. の技術を用いて周りで流れている楽曲のタイトル検索が挙げられます。 街角に聴こえて来た楽曲と思しきタイトル候補を3曲、スマホを取り出す事無くGBA-400のロータリースイッチを操作するだけで 液晶部に表示すると言う此れなど直ぐにも役立つ場面を彷彿せる向きも多いのではないかと思われます。 そして同社新開発の専用アプリ G-SHOCK+ と音楽用スマホアプリ G'MIX App を一度ダウンロードすればGBA-400からの音質のコントロール、コンサート会場にいるようなライブ感の設定などを可能にすると言います。 更には予め用意した音をGBA-400のボタン操作でスマホから鳴らせるなどは ついついちょっとした悪戯を思い付いてしまう向きも多いのではないでしょうか。

他にもGBA-400時計として ワールドタイム、アラーム、ストップウオッチ、タイマー、12/24時間制表示切替は勿論、 LEDライトに報音フラッシュ機能、機内モード、フルオートカレンダー、操作音ON/OFF切替、 電池切れ予告機能、針退避機能など盛りだくさんの機能満載なのはデジタルガジェットはお手の物のカシオ社ならでは、 またスペックとしてはG-SHOCKならではの 耐衝撃構造 は言うに及ばず20気圧防水、常温携帯精度は平均月差±15秒、 モバイルリンク機能を1日に2時間使用した場合の電池寿命は約2年、 大きさは55.0×51.9×18.3mm、重さは約66gとされています。

カシオ腕時計 GBA400 公式特設サイト
カシオ腕時計 GBA400 公式特設サイト

カラーは以下の如く4色展開、GBA-400に続く型番で区別され、料金は揃って消費税抜きで23,000円となっています。

  • GBA-400-1A:ブラック×シルバー
  • GBA-400-1A9:ブラック×ゴールド
  • GBA-400-2A:ブルー×シルバー
  • GBA-400-4A:レッド×シルバー

ウェアラブル・コンピュータ隆盛に於いては情報産業出自のデジタル・ガジェットが目立つ昨今ですが、 なかなかどうして着実に既存の腕時計界の腕時計のモデルからスマートウォッチに進化するカシオ社の手法は刮目すべきばかりでなく 例えばデザインとしても長く熟成された腕時計と言う形は自由度の高い筈のスマートウォッチが範とする処でもあり、 牢固として土台の上に構築された安心感があると言えるでしょう。 腕時計からスマートウォッチへの進化は道理としてもシンプルで、取られるべき手法の一つであるのは確かですが、 其の実践の困難さは想像に難くなくカシオ社だからこそ為し得ているとも言えます。 斯うして見ればG-SHOCKの正常進化系の正統はGBA-400であるとも考えて良いのかも知れません。 而して生粋のスマートウォッチ勢との切磋琢磨の上にユーザーに素晴らしい体験を齎して欲しいものです。

使用写真
  1. G'MIX - BLUETOOTH WATCH - G-SHOCK(CASIO GBA-400特設サイト:2014年7月31日:2020年4月14日現在当該アドレスのG'MIX Appページへのリダイレクト処理確認)
かたむき通信参照記事(K)
  1. Ritot~iWatchの影を薄れかねさせない未来型腕時計の登場(2014年7月23日)
  2. 腕時計型アンドロイドGalaxy Gearの発表とBluetooth SMART(2013年9月6日)
  3. G-SHOCKがiPhoneに対応したGB-6900AAのレビュー記事まとめ(2012年11月18日)
  4. スマートウォッチとBluetooth4.0の深い関係(2013年1月28日)
参考URL(※)
  1. HP, Michael Bastian team up on new smartwatch(CNET:2014年8月1日)
  2. 周りで流れている楽曲のタイトルを検索できる“G-SHOCK”(CASIO - ニュースリリース:2014年7月31日)
  3. G'MIX - BLUETOOTH WATCH - G-SHOCK(CASIO GBA-400特設サイト:2014年7月31日:2020年4月14日現在当該アドレスのG'MIX Appページへのリダイレクト処理確認)
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